どうも芸人ライターのてんぐの横山ミルです。
結婚したいと思いながらも相手を見つける行動をしていない若者を応援するために埼玉県が主催する出会い交流イベント『協力型謎解きクエスト ミュージアム探訪 in所沢 〜ひとりでは解けない謎がある〜』が、9月13日(日)に埼玉・所沢の角川武蔵野ミュージアムで開催されました。若者たちがお笑い芸人とともにグループで謎解きしながら男女で親交を深める画期的なイベント。今回は、サポート芸人を担当した私が現場の熱気と感動のドラマをレポートします!

一瞬で和んだソマオの幕末おまじないギャグ!
今回のイベントの舞台は、埼玉県の誇る巨大施設である角川武蔵野ミュージアム。圧巻の本棚劇場や独自の世界観で全国的にも知られる文化複合施設を舞台に、男女の参加者がチームを組み、館内に散りばめられた数々の謎解きに挑む「体験型交流イベント」です。
イベントの要となる“謎”の制作を担当したのは、ランパンプス(寺内ゆうき、小林良行)の寺内。ランパンプスはMCとしてもこの日のイベントを盛り上げました。
さらに、参加者の皆さんの謎解きやコミュニケーションを全力でサポートする芸人として、光永、しゅんしゅんクリニックP、ソマオ・ミートボール、そして私たち、てんぐ(マジ川田、横山ミル)が参加しました。

イベントがスタートした直後、会場となったワークショップルームに集まった参加者の皆さんは、まだどこか硬さが残り、緊張した表情を浮かべていました。
初めて出会うメンバー同士が男女混合のグループを組み、協力して謎を解いていくということもあり、「うまく話せるだろうか」「謎が解けなかったらどうしよう」という不安が空気に表れていたのかもしれません。
しかし、そんな会場の空気を一瞬でガラリと変えたのが、サポート芸人として登場したソマオ・ミートボールの全員参加型おまじないギャグでした。
ソマオが、全力で「元気はつらつ!」と声を張り上げると、なんと参加者の皆さんも一緒になり、人差し指を後頭部からピッと出しながら「頭、幕末!」と返すというギャグを全員でやりました!

この思わぬ一体感と爆笑によって、会場を包んでいた緊張感は一瞬で吹き飛びました。あちこちで自然と笑顔と笑い声があふれ出し、イベントは一気に和やかな雰囲気に包まれました。
その後、チームごとに行われた「本棚劇場」でのプロジェクションマッピング鑑賞では、高さ約8メートルを超える巨大な本棚に美しくダイナミックな映像が映し出されました。
その映像の中で紹介された「本は本棚で出会う」という名言が非常に印象的でした。本という知識や物語が本棚で人と出会うように、この素晴らしいロケーションにおいて、参加者の皆さん同士が出会い、知恵を寄せ合っていく。
まさに、いまこれが「出会いなんだ!」と感じました。
まるでハリウッド映画!?感情が揺さぶられる謎解き体験
鑑賞会を終え、いよいよ本番となる「探索謎解きブロック」がスタートしました。
今回の謎解きは、本当に素晴らしい内容でした。何よりも「1人でひらめいて終わり」ではなく、「誰かと一緒に話し合い、協力して考えるため」に緻密に設計された仕掛けばかりだったのです。

実は、僕たちサポート芸人も3人ずつチームを組んで、実際にこの謎解きに挑戦してみたのですが、そのクオリティの高さに圧倒されました。
ただ一つの暗号を解いて「正解! 終わり!」という単純なものではありません。館内の展示やロケーションに巧みに隠されたヒント、解き進めるごとに繋がっていく伏線の数々……。
お世辞抜きで、まるでハリウッドのサスペンス映画を観ているかのような臨場感がありました。「よし、これでクリアだ!」と達成感を味わった瞬間に、「えっ!? まさかまだ続くの!?」と次の展開が待ち受けており、ワクワクとドキドキで感情が何度も激しく揺さぶられたのです。
これには謎解き初心者の方々はもちろん、日ごろから謎解きに親しんでいる方でも時間を忘れて夢中になってしまうでしょう。それほどの完成度でした。

そして、何よりも印象的だったのは参加者の皆さんの変化です。
最初は共通点が見つからず、どこかぎこちない空気感が残っていたグループもありました。しかし、目の前の難問を前にすると、「この数字、どこかで見ませんでしたか?」「あ、さっきの1階の展示に関係しているかも!」と、自然と会話や相談が生まれていきました。
わからないところを優しく教え合ったり、新しい手がかりが見つかるたびに顔を見合わせて喜び合ったりする姿が、館内のあちこちで見られました。
最初は緊張していた皆さんが、謎を一つずつクリアしていくプロセスを通じて急速に打ち解け、最後には全員が弾けるような笑顔で楽しそうに語り合っていたのが本当に素敵でした。
制作期間3カ月! 作問者・ランパンプス寺内が語った苦悩
イベントの合間、今回この見事な謎を作り上げたランパンプス寺内ゆうきに直接話を聞くことができました。
寺内によると、今回の謎解きの構想をスタートさせたのは今年6月のことだったそうです。これまでにも全国の様々なイベントや施設で謎解きを制作してきた寺内ですが、今回は特に「厳しい場所の制限」の中で作問することの難しさに頭を悩ませたと明かしてくれました。

角川武蔵野ミュージアムは、貴重な書籍や展示物が数多く収蔵されている文化施設です。そのため、「謎のために館内の物を勝手に動かしてはいけない」「新しい物や仕掛けを自由に加えてはいけない」という絶対的なルールがありました。さらに、「制作を始めたのは6月だが、イベント本番は9月。だからこそ、9月まで展示内容や配置が変わらないものだけを謎の仕掛けに使わなければならない」という制約も重なっていたのです。
この厳しい条件は、寺内の頭を大いに悩ませました。しかし、寺内はこう語ってくれました。
「何も制限がない自由な状態で作るよりも、この空間そのものを活かせたことが何よりありがたかった。単に難解な謎を解かせること以上に、グループでしっかり話し合ってもらうという“出会いの目的”をいちばんに考えながら作ることは確かに難しかったけれど、本当にやりがいがありました」
また、通常の謎解きイベントとは異なり、各所にサポート芸人が常駐しているシステムについても寺内は触れていました。
「参加者が途中で行き詰まってしまっても、サポート芸人がそれぞれの場所で状況に応じたヒントを出し、難易度の調整ができる。この仕組みがあったからこそ、攻めた難易度の謎にも挑戦できたし、参加者の皆さんが最後まで諦めずに楽しんでもらえたのだと思う」

作問者としての葛藤と、参加者の笑顔を第一に考えた緻密なこだわりを聞き、今回のイベントがこれほどまでに盛り上がった理由を改めて実感しました。
埼玉県から全国へ!「出会いの場」としての無限の可能性
イベントの終盤には、埼玉県が推進する出会い・結婚支援の取り組みについても詳しく紹介されました。
埼玉県の公的結婚支援センターである「恋たま(SAITAMA出会いサポートセンター)」のご案内や、20代限定の利用登録料無料キャンペーン、さらには7つの質問で自分の価値観や恋愛タイプがわかる県ホームページのコンテンツなど、参加者の皆さんがイベント終了後も前向きに出会いや交流を続けられるような手厚いサポート情報が提供され、皆さん興味深そうに耳を傾けていました。
最後には、参加者全員と芸人で笑顔の記念撮影を行い、温かい拍手の中でイベントは無事に幕を閉じました。
今回、現場でサポート芸人として参加させていただいて強く感じたのは、この「協力型謎解きクエスト」という取り組みの素晴らしさです。僕自身、提示された謎の完成度と面白さに心から感動しましたし、人と人とが自然に打ち解け、笑顔でつながっていくこの素晴らしい「出会いの場」を、たった1日だけの開催で終わらせてしまうのは本当にもったいないと感じました。
1人では解けない謎も、誰かと力を合わせれば答えにたどり着ける──。
埼玉県のこの素晴らしい取り組みと、完成度の高い「協力型謎解き」のモデルが、今後、埼玉県内にとどまらず、全国各地の自治体や施設へと広がっていけばいいなと思いました。
