サプライズ出演のコロチキ、歓声がすぐ鳴り止みショック!? 「新喜劇セカンドシアター」にNSC大阪33期総出演

NSC(吉本総合芸能学院)大阪33期の芸人たちが集まったライブ『33喜劇WEST』が、6月17日(金)に大阪・YES THEATERで開かれました。同期の芸人たちを率いるのは吉本新喜劇の小西武蔵。お互いの個性や持ち味をよく知るメンバーだからこそ実現したスペシャルな舞台に、男性ブランコ(浦井のりひろ、平井まさあき)、ビスケットブラザーズ(きん、原田泰雅)、ニッポンの社長・ケツら人気芸人総勢18人が出演しました。アドリブ全開で暴れ回った、怒濤の90分をレポートします。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

ライブは、吉本新喜劇のゼネラルマネージャー(GM)に就任した間寛平が、次世代を担う座員を発掘・育成すべく大阪・YES THEATERを拠点にスタートさせた「吉本新喜劇セカンドシアター」の一環。現在、隔週金・土・日曜をベースに、若手中心のフレッシュな新喜劇をはじめ、さまざまなイベントを開催しています。

ビスブラたちが戦隊ヒーローに!?

前説には、小西と今井らいぱちが“笑い飯”に扮して登場。テレビでもおなじみの鉄板モノマネで、会場の空気を温めます。

今回の舞台は、とある街のうどん屋「花月うどん」。店主のスーズ・高見と従業員の堀川絵美が切り盛りするこの店に、新人アルバイトの小西がやって来るところから物語が始まります。折しも“闇十字軍”なる悪の集団が街を荒らし回っており、地球防衛軍が誇る精鋭部隊・カゲツレンジャーが人々を守るため奮闘している様子。そんななか、闇十字軍による幼児誘拐事件が起こり、高見の1人娘であるライラ(川筋ライラ)も狙われて……!?

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

小西は傍若無人なふるまいを見せつつも、どこか憎めないキャラで、舞台を引っかき回します。一方、出演者たちの予測不能なアドリブに対し、鋭いツッコミを炸裂させていたのが高見。この2人が中心となって物語を引っ張っていきます。

地球を守るカゲツレンジャーに扮したのは、滝音・秋定遼太郎、ニゲルベ・清友、ビスケットブラザーズの4人。カッコよく「変身!」と言いつつアナログな生着替えを見せるなど、ボケ倒します。カゲツレンジャーに志願した高見と小西をテストする場面では、対戦相手を務める原田や秋定、ジャッジをするきんらが破壊力満点のアドリブを披露。怪人に敗れた時ですら、1人ずつ「おにぎりの具が明太マヨだった時の顔」などのお題を与えられ、“顔ボケ”しながらマスクをはぎ取られるなど、どこまでも笑いどころ満載です。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

うどん店の向かいにあるクリーニング屋の店主を演じたのは、紅しょうが・稲田美紀。ホストに入れあげて夜のバイトにいそしむという役柄で、カゲツレンジャーに対して「写真をSNSにさらす」と脅すなど、なにかとアクの強いキャラで物語のスパイスになっていました。

ZAZYとマユリカは“声だけ”出演

カゲツレンジャーの上司ともいえる地球防衛軍の隊員は、男性ブランコの2人。持参したカバンから武器と称したさまざまな道具を取り出すと、そこから突然、モノボケ合戦が発動!? やがて火の粉はカゲツレンジャーの4人にも降りかかり、各自が渾身のボケを必死でひねり出しました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

悪役も個性全開! 全身黒タイツの酎介(らぶおじさん、ひき)は、“人間兵器”ことらぶおじさんが持ちギャグの「んーまー」を披露するも、中国バージョン、アメリカバージョンなどのムチャぶりに翻弄される羽目に……。今井とkento fukayaは天狗怪人に扮し、『ABCのうた』に乗せて謎の動きを繰り返します。らぶおじさんまで加わってエンドレスで続くカオスな時間に、高見が思わず「意味わからんすぎんねん、お前ら!」とツッコんでいました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

奔放すぎるキャストの中で、唯一ともいえるシリアスな役どころだった堀川。かつてはカゲツレンジャーとして活躍していましたが、救えなかった人たちへの懺悔の気持ちゆえ戦えなくなったという背景を、持ち前の演技力で表現。終盤にはトラウマを乗り越え、カゲツレンジャーレッドとして物語をクライマックスへと導きました。

スケジュールの都合で出演できなかったZAZYとマユリカ(阪本、中谷)は、声だけで出演。ZAZYは開演前のキャスト紹介ナレーションを担当し、ケツの名前に謎のエコーをかけたり、きんの名前をリズミカルに連呼したりと、ネタそのままのテイストで盛り上げました。マユリカの2人は、店内に流れるラジオ番組のパーソナリティ役。局を変えても変えてもマユリカが出てくる、という展開で笑わせました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

そして、要所要所で「カギをなくしたので探させてください」と現れる謎の客を熱演したのがケツ。思わせぶりな態度とセリフで「物語のカギを握っているのでは……?」と期待させるも、じつはまったく無関係というオチ。父と娘が和解する感動シーンで「カギ、見つかりました!」と飛び込んできた瞬間、高見の「お前、いつ話に絡んでくるねん!」という絶叫がこだましました。

大団円の後には、さらなるおまけも。暗転後、再び舞台が明転すると、そこにはなんとコロコロチキチキペッパーズ(ナダル、西野創人)が立っています! 悪の総統に扮したナダルと幹部役の西野が、“シン闇十字軍”の誕生をにおわせるというサプライズに、大きな笑いが起こっていました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

同期ならではの熱い絆

本編終了後は、出演者全員でのアフタートーク。小西は「東でもできたらと思い“WEST”と付けたが、たまたまコロチキと男ブラも来てくれた」と喜びます。ナダルは「サプライズ出演やし、みんなから“歓声が鳴り止まんのちゃう?”と言われたけど、けっこうすぐ鳴り止んだ」と自虐コメント。男性ブランコは翌日、東京で単独ライブがあるにも関わらず、大阪に残って出演。33期の熱い絆を感じさせました。

一同が「マジでヤバかった」と総ツッコミしたのは、今井とkentoのエンドレスなボケ。改めてやって見せる2人に、高見から「これ何やねん!」と再びツッコミが入りました。

最後までまったく話に絡まなかったケツの役は、小西によると「いつもの新喜劇ではありえない」からこそ、あえて入れ込みたかったのだとか。稲田は、ラストシーンで「ケツが間違えて顔を出した瞬間があった」と暴露。これにはケツも「あれはホンマにオレのミス……」と平謝りです。この後も同期ならではのノリで、トークが止まりませんでした。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

かつてはともに企画ライブなどを開催していたものの、「みんなでやる機会も減ってきて、自分も新喜劇7年目に。そんなとき、寛平師匠がセカンドシアターでチャンスをくださった」と、小西はこのイベントに込めた思いを明かします。

記念撮影タイムを経て、締めくくりのひと言を託されたのはナダル。いきなり「今日、遠くから来たよ〜という方」と前説に逆戻りするボケを交えつつ、「また来てください! ありがとうございました!」と挨拶すると、会場はひときわ大きな拍手に包まれました。

関連記事

関連ライブ配信

関連ライブ