ガクテンソクやニッポンの社長、フースーヤが「よしもとアカデミー」特別講師で登場!「ネタを1から100にするには…」

国内最大規模の芸人養成所・NSC(吉本総合芸能学院)をはじめとする5つのスクールで構成される吉本興業の総合教育機関「よしもとアカデミー」大阪校で、8月24日(土)、25日(日)の2日間、『夏休みスペシャルオープンスクール』が開催されました。特別授業には、ガクテンソク(奥田修二、よじょう)やニッポンの社長(辻皓平、ケツ)、フースーヤ(田中ショータイム、谷口理)ら人気芸人たちが講師として登場。ネタ見せ授業の見学会や演技ワークショップなどさまざまなプログラムが実施されました。当日の様子をレポートします!

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

現役NSC生に的確なアドバイス

NSCでは授業の4割がネタ見せです。実際の授業でも、業界の最前線で活躍する芸人や作家が講師となり、ネタの考え方や見せ方について指南します。8月24日(土)に行われたネタ見せ授業見学会には、特別講師としてニッポンの社長の2人が登場。現役のNSC大阪47期生から選抜された6組が披露したネタに、講評やアドバイスを送りました。

よしもとアカデミーへの入学希望者や芸人を夢見る参加者たちが見学するなか、ネタ見せがスタート。持ち時間はM-1グランプリ、キングオブコントなど賞レースの1回戦と同じ1組2分間です。

トップバッターは、見た目のインパクトが強いスキンヘッドのりっきーながボケ担当のコンビ「県道13号」による漫才。後半に歌や動きを織り交ぜたテンポのいいネタを披露しました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

ニッポンの社長・辻は、「りっきーなの見た目にパンチがあるから、動きのあるボケを最初にやったほうがいい」と具体的にアドバイス。演技力などに悩むツッコミ・浜本の質問にも、「やっていくうちに自分の得意なやり方が見つかるから、そのままでいい」と親身に回答しました。

一方、「僕なんかがアドバイスできることはないんですけど……」と謙遜するケツが注目したのは、同志社大学卒のナイスボーイ三好と、京都大学卒の千田くりによる高学歴コンビ「ニュージェイムス」です。

ギャルに扮したハインションな三好のキャラが笑いを生んだコント漫才をケツは、「面白い雰囲気がある2人。ギャルの毒舌なセリフがよかった」と絶賛。半パンに蝶ネクタイ、ピンクのリンクコーデが印象的な2人の衣装についても、「キャラクターに合っていて、いいと思います」とコメントしました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

ネタ作りに関して辻は、こう語りました。

「ネタを1から100にするには、お客さんの前で試して改良し続けるしかない。自信があるならあきらめずに。最初からめちゃくちゃおもしろいネタができることはなかなかないです」

ネタ見せ終了後の質疑応答タイムでは、多くの質問が飛び出します。「伝わりにくいコントをやるときのメンタルの保ち方は?」という質問に辻は、「すべってもしゃあない。伝わらなくてもいい、くらいの気持ちで挑む」と答えました。

また、「表情をつくるときに意識していることは?」と聞かれたケツが「鏡を見ながら練習することもあります。面白い角度を探したり……」と答えると、辻が「ケツは面白い顔で生まれただけで、あまり(表情の)種類を持ってないんです。いつも真顔してるだけ!」とバラして会場は大爆笑。ほかにも、2人のNSC時代の話などレアな話も飛び出して盛り上がりました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

バズるYouTubeの作り方を講義

8月25日(日)に行われた特別授業「フースーヤのYouTubeチャンネルの話」は、“バズる”動画コンテンツの作り方について解説しました。

会場には、コンテンツ制作・プロデュースを担う即戦力を育てる「YCA(よしもとクリエイティブアカデミー)」、デジタル時代に特化したエンターテインメントスクール「YDA(よしもとデジタルエンタテインメントアカデミー)」の在学生に加えて、オープンスクールの来場者たちが集まりました。

フースーヤの2人は、大きなモニターにYouTubeの「フースーヤチャンネル」を映しながら講義を進めます。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

2人は、まだYouTubeをやっている芸人が少なかった2017年に、結成1年目でチャンネルを開設しました。最近は忙しくて1年で8本しか更新できていませんが、過去には週2~3本アップしていた時期も。

編集を担当する谷口は、1本6~8時間かかる編集作業の苦労について実体験をもとに語ります。「クセ持ちの田中のヘンな動きをカットするのが大変!」という谷口は、「クセをカットしたら60分の素材が2分になった」と話して参加者を笑わせました。

さらに、オススメの動画編集アプリや撮影方法、“引っかかりやすい”検索ワードのコツについても解説。そのプロフェッショナルな仕事ぶりに、相方の田中は「そんなちゃんと考てたんや……」と驚きを隠せません。

「企画案の発想の仕方」「動画コンテンツの仕事をするうえでの理想のスタッフ像」など実践的な話もたくさん飛び出し、作家やクリエイター志望の参加者たちが熱心に耳を傾けていました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

後半は、在学生が事前に考えてきたYouTube企画案に、フースーヤの2人がアドバイスするコーナー。

フースーヤのギャグ「余った具材でチャーハン! チャーハン!」にちなんだ、「芸人の家の冷蔵庫の余った具材でチャーハンをつくる」という企画案に田中は「これはすぐに採用!」と太鼓判。

推し芸人のスマホケースを公式グッズとしてデザインする「推しスマホをつくろう」という企画については、谷口が「これは、ファンの人は見たいと思うから再生数が伸びそう」と感心していました。

その後も、「AIが生成したギャグ動画を再現」など将来性のあるものから下ネタ全開まで多様な企画が飛び出し、発案者とのトークを交えて大盛り上がり。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

最後にフースーヤの2人が、在学生や参加者に向けてこんなエールを送って締めくくりました。

「僕らのケツを叩いてくれるYouTubeスタッフを募集しています。谷口の厳しい面接があると思いますが……」(田中)

「みんなでメディアを盛り上げていきましょう。ここにいる人たちは、(エンターテインメント業界の)いろんなことに携わってくれると思います。どこかで一緒に仕事をしましょう!」(谷口)

ほかにも特別授業やワークショップが盛りだくさん

ほかにも盛りだくさんで行われた特別授業などをダイジェストでご紹介します。

【8月24日(土)】
NSCでは、ガクテンソクが特別講師を務めるネタ見せ授業が行われました。「THE SECOND 2024」王者である2人は、選抜された現役NSC生のネタを見て、次々と的確なアドバイス。質疑応答ではネタ作りに悩むコンビに真摯にアドバイスして、オープンスクールの参加者も真剣に聞き入っていました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

歌やダンス、演技を学べる「YPS(よしもとパフォーミングアカデミー)」では『演技ワーックショップ』が行われ、吉本新喜劇の川畑泰史が講師を務めました。参加者は、新喜劇の台本を使った本読みや、2人1組でのかけ合いを行い、川畑が実際の舞台を意識した声の出し方についてレクチャー。

その後、舞台上での体を使った表現についてアドバイスした川畑は、最後に「新喜劇にはセリフをしっかり読めて、大きな声でハキハキ喋れる人が求められる。即戦力になる方が多かったです」と総括しました。

よしもとアカデミーのカリキュラムを学びながら高校の卒業資格も得られる「吉本興業高等学院」のゲスト講師には、タレントの福本愛菜が登場。令和喜多みな実・河野良祐の進行で、福本のNMB48や吉本新喜劇での活動を振り返りました。参加者からの質問コーナーやクイズゲームも行われ、終始、大盛り上がりでした。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

小中高生がエンターテインメントの世界を体験できる『よしもと放課後クラブ』は2つのワークショップを実施。「K-POPダンスワークショップ」では現役のプロダンサー、NONO(gp STUDIO)が講師を務め、約20人の小中学生にダンスを手ほどきしました。

芸人の爛々・萌々、紫式部(ことり、ほまり)もゲストとして約60分のレッスンに参加。最後は参加者が3チームに分かれて、この日覚えたダンスを全力で披露しました。

もうひとつは「吉本新喜劇ワークショップ」。構成作家の大工富明氏や吉本新喜劇の高井俊彦、前田まみが子どもたちをサポートしながら、本読みやコケ方の稽古を行いました。後半には、保護者やスペシャルゲストの川畑泰史が見守るなかで、実際に新喜劇を披露。おなじみのギャグやズッコケがふんだんに盛り込まれた舞台は大爆笑で、川畑は「新喜劇にスカウトしたい」と子どもたちの演技を絶賛しました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

【8月25日(日)】
この日のNSCのネタ見せ授業には特別講師としてM-1グランプリ王者(2016年)である銀シャリ・橋本直が登場し、多くの参加者が集まりました。橋本はNSC生たちのネタを見て、自分が若手時代にネタ作りで苦労したことなどを振り返りながらアドバイス。橋本から「面白い!」と絶賛されて、思わず顔がほころぶNSC生もいました。

ほかのネタ見せ授業には、NSC東京で実際に講師を務めている囲碁将棋・文田大介が登場し、現役NSC生6組のネタを見て講評。良いところを褒めるだけでなく、改善すべき点についても具体的にアドバイスし、参加者は熱心に耳を傾けていました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

「よしもとアカデミー」公式サイトはこちらから。

関連記事

関連ライブ配信

関連ライブ