見取り図(盛山晋太郎、リリー)による“日本最遅”の盆踊りイベント『見取り図盆踊り』が、9月21日(土)に大阪・靭公園センターコート特設会場で開催されました。お笑いと盆踊りがミックスされたこのイベントには、ニューヨーク、さや香など東西から15組の人気芸人たちが集結。約3,500人のお客さんをネタやコーナーで盛り上げ、最後は、伝統河内音頭継承者・河内家菊水丸をスペシャルゲストに迎えた盆踊りで締めくくって、ひと夏の思い出をつくりました。
見取り図考案メニューなど「お楽しみ」も満載
イベント当日の土曜日は雨予報で天候が心配されていましたが、フタを開けてみれば曇り空で暑さもやわらぎ、心地良い風が吹く最高のシチュエーション! 16:00の開場前から会場周辺には浴衣姿のお客さんがたくさん集まり、夏祭り気分が盛り上がります。
場外エリアには、踊る前に腹ごしらえができるキッチンカーもスタンバイ。盛山考案の「バターコーンのせ熟成牛ハラミステーキ丼」やリリー考案の「エビのせ焼きそば」などの特別メニューも用意されました。
開場前からオープンしているので、早めに訪れてお腹を満たす人も。もちろん、客席に持ち込んで食べてもOK。射的や輪投げなどの縁日コーナーも用意されているところに2人のこだわりを感じます。
すり鉢状になっている会場の中心には盆踊りのやぐらが建てられ、その正面には巨大ちょうちんが灯るメインステージが。スタンド指定席からアリーナエリアへは行き来自由。席でライブを観る、飲食する、アリーナで踊る……それぞれの楽しみ方ができるのが「見取り図盆踊り」です。
開場の時間になると、見取り図オリジナルの「もりちゃん音頭」の振付け動画がモニターに映され、練習しながら開演を待つお客さんの姿もありました。
浴衣を着た人気芸人たちがスタンドから登場
カウントダウン後、スタンド上手から見取り図の2人が登場すると、大歓声が沸き起こります。2人は「雨予報90%でしたが、皆さんのパワーのおかげで晴れました!」と叫ぶと、スタンドを1周してお客さんとハイタッチ!
ここで早々に、会場のみんなで「もりちゃん音頭」を踊りたい、と盛山がリクエスト。メインステージからやぐらに移動して、この日の出演者全員を呼び込みます。スタンドの四方にある入口から芸人たちが1組ずつ登場するサプライズ演出に、お客さんは大興奮! 各コンビに独自のキャッチコピーをつけたリリーの生ナレーションも爆笑を生みます。
すべての芸人が出そろったところで、みんなで「もりちゃん音頭」を歌って踊って盛り上げ、お客さんも総立ちに。早くも会場全体に一体感が生まれました。
まずは、芸人たちの夏らしい浴衣姿が堪能できるネタ&ゲームコーナーから。さや香(新山、石井)、天才ピアニスト(竹内知咲、ますみ)、カベポスター(浜田順平、永見大吾)、ニッポンの社長(辻皓平、ケツ)、ダブルアート(タグ、真べぇ)、ジェラードン(アタック西本、かみちぃ)、ギャロップ(林健、毛利大亮)がネタを披露したあと、「連続チャレンジで石井ダンス」に挑戦しました。
お客さんたちも入場時に配られた赤と青のうちわを使って、2択クイズに参加。正解するとさや香・石井のキレキレダンスとDJケリー(ギャロップ・毛利)のDJプレイで会場を沸かせました。
後半は、ダブルヒガシ(大東翔生、東良介)、コットン(西村真二、きょん)、紅しょうが(熊元プロレス、稲田美紀)、ニューヨーク(屋敷裕政、嶋佐和也)、セルライトスパ(肥後裕之、大須賀健剛)、ロングコートダディ(堂前透、兎)、ツートライブ(たかのり、周平魂)がネタを披露し、大トリは見取り図が務めて爆笑を巻き起こします。
ここから再び、後半メンバーが参加するコーナーへ。令和喜多みな実・河野良祐も加わり、赤青チームに分かれて「ハイタッチトゥーン」で対戦です。
各チームが客席に降り、制限時間3分間でお客さんにハイタッチした数の多さで勝敗を決めるというルールで、芸人と間近で触れ合えるコーナーにファンは大喜び! 広い会場を激走するリリーが、盛山の実母を見つけるというハプニングも!
アレンジ河内音頭でやりたい放題!
いよいよメインイベントとなる盆踊りの時間です。見取り図の2人がやぐらに移動すると、その周囲にお客さんがぎっしり詰めかけます。やぐらの下段には、大阪の盆踊りチーム「スターダスト河内」「黒法被軍団」ら17人の踊り手がスタンバイ。スタンドの照明が消えて、やぐらの明かりのみになるとカラフルな提灯が浮かび上がり、一気に盆踊りムードが高まります。
ここでスペシャルゲストの伝統河内音頭継承者・河内家菊水丸をやぐらに呼び込むと、大きな歓声が。菊水丸は「全国を回ってきましたが、こんなに涼しいやぐらは初めてです!」と“日本最遅”をうたう盆踊りの開催を喜びました。
まずは、菊水丸が見取り図の2人の経歴を歌詞にしたオリジナルの河内音頭「見取り図物語」を披露。祝い打ちの和太鼓で景気づけると、やぐらのまわりにお客さんの手拍子が鳴り響きます。15分にわたる大作で、見取り図の歴史が語られました。
続いては芸人も大集合して、バンドの生演奏とともに、ボブ・マーリーの名曲をアレンジしたレゲエ風など、趣向を凝らした河内音頭を楽しみます。メインステージではギャロップ・林をやぐらに見立ててぐるぐる回ったり、さや香・石井がキレキレの盆踊りを披露したり、ジェラードン・かみちぃがエアギターを披露したりと、ボケ放題、やりたい放題!
そして、菊水丸のコーラスを従えた盛山の生歌による「もりちゃん音頭」でフィナーレへ。みんなで残り少ない夏を惜しむかのように踊り、大団円となりました。
「“もりちゃん音頭”楽しいですね。サビが好きです」と菊水丸にお墨付きをもらった盛山は、感無量の表情。「みなさんのおかげで、この熱狂がうまれました!」と叫び、歴史に残る“日本最遅”の盆踊りイベントは幕を下ろしました。
「菊水丸師匠のコーラスで歌うのは緊張した」
終演後、見取り図の2人が囲み会見に応じました。「やってみてわかりました! 盆踊りとお笑いの相性は100%!」と、興奮冷めやらぬリリー。最後の盆踊りの50分で7000キロカロリー消費したという盛山も、汗だくでやりきった表情です。
人前で初披露となった「もりちゃん音頭」について盛山は、「急遽、菊水丸師匠がコーラスをしてくださることになって、めちゃくちゃ緊張しました。絶対に音程やリズムを狂わしたらあかんと思って。こんな豪華なコーラスないですよ!」と心境を明かします。リリーも菊水丸作の「見取り図物語」について振り返り、「自分の人生が盆踊りになると思わなかった」と感慨深げです。
浴衣を着て参加してくれたお客さんに対して、リリーが「いいお客さんたちに愛してもらっている。僕たちが楽しんでいることを一緒に楽しんでくれるのがすごくうれしい。感動しましたね」と嚙みしめると、盛山も「この時期に浴衣を着るのは、億劫だったと思うんですけど。振付を覚えて、浴衣で一緒に踊ってくれてうれしかったです」と感謝を語りました。
今回の大成功を受け、「夏の恒例行事にしたいです。できれば本当のお盆にやりたいです!」と意気込む盛山。「来年は、ぜひ記者のみなさんも浴衣で来てください!」と自信たっぷりに報道陣にすすめる一幕もあり、強い手ごたえを感じている様子でした。