NON STYLE・石田明と令和ロマン・髙比良くるまによる“出版記念対談イベント”が、2月10日（月）に東京・代官山蔦屋書店で開催されました。昨年、ノンスタ・石田は『答え合わせ』（マガジンハウス）、令和ロマン・くるまは『漫才過剰考察』（辰巳出版）という“笑い”を論じた書籍をそれぞれ上梓。イベントでは、漫才を愛してやまない2人がM-1グランプリや笑いについて熱く語り合い、集まったファンを楽しませました。
M-1チャンピオン同士の“漫才対談”
2008年にM-1グランプリで優勝したノンスタ・石田と、2023、2024年に史上初の連覇を達成した令和ロマン・くるま。石田の『答え合わせ』は漫才の見方が“深化”する新たな漫才バイブル、くるまの『漫才過剰考察』は漫才を斬新な角度から分析した1冊として話題を集めています。
そんな2人による“チャンピオン対談”は、当たり前のように昨年のM-1グランプリの振り返りからスタート。石田は、令和ロマンの決勝1本目のネタ「名字」を取り上げて、「あるあるで大爆笑まで持っていくのってめちゃくちゃ難しいのに、よくやったな～」と称賛しました。
続けて2人は、令和ロマンのファイナルステージでのネタ「タイムスリップ」についても語ります。石田は、M-1の本番2週間前に舞台でこのネタを見たそうで、審査員の立場で事前にネタを知ったことについて、「ほんまに嫌やった」とコメント。
一方、くるまは「これ、決勝の決勝でやるんで」と石田に報告していたことを明かし、「宿題とかも早めに提出したほうがいいじゃないですか」と語って笑いを誘いました。
ここで石田が「でも、あそこから、めっちゃ変わってたよな」と、本番まで2週間での“ネタの進化”について掘り下げると、くるまは「変えましたね」とさらりと認めます。もっとも悩んだ変更ポイントについて、「（相方の松井）ケムリがどうやったら戦いに出るかをギリまで悩んでいた」と語り、“子どもを泣かせる演出”にたどりつくまでの経緯を明かして、石田を感心させました。
「お笑いの本って、これじゃーん」
イベントは2部構成で行われ、休憩を挟んで行われた第2部では、お互いの書籍についても語り合いました。
くるまは自身の書籍執筆中に石田の『答え合わせ』を読んだそうで、「お笑いの本ってこれじゃーん、って思っちゃった」と告白。そして「石田さんが正しい教科書を書いたから、自分は私小説調にしようと思った」と、文体を変更したと明かします。
一方、石田も「くるまが書籍を出す」と聞いて動揺したことを笑いながら振り返ります。そして実際に読んでみたところ、「読みやすいし、想像しやすいし、なんやろうこの臨場感……。『この時にこんなところまで考えてたんや』と思って、勉強になりました」。
その後も2人はさまざまな漫才にまつわるトークを繰り広げ、1時間半におよんだイベントは終了。最後にくるまは充実した表情を見せながら、この日の対談をこう振り返りました。
「ふだんは自分が漫才の話をしすぎて、『気持ち悪い』と言われるんですけど、石田さんがいると、自分より気持ち悪い人がいるんで安心します。自分よりオタクがいると安心する。今日は好きなだけ喋れたんで、すごい楽しかったです」
書籍概要
『答え合わせ』
著者：石田明
発売日：2024年10月31日（木）
価格：1,100円（税込）
仕様：新書判・240ページ
発行：株式会社マガジンハウス
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『漫才過剰考察』
著者：令和ロマン・髙比良くるま
発売日：2024年11月8日（金）
定価：1,760円（税込）
体裁：四六判・184ページ
発行：辰巳出版株式会社
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