エンターテインメント業界の現場を担う即戦力スタッフを育成する学校「よしもとクリエイティブアカデミー(YCA)」の学生たちがプロデュースしたお笑いライブが、3月9日(日)に東京・浅草の雷5656会館で開催されました。ライブプロデューサーや劇場スタッフ、タレントマネージャーなどを目指す学生による卒業制作ライブで、題して「今日、お笑いがより好きになりました。~笑いあり恋バナありの 90 分、昨日よりお笑いが好きになるかも!?~」。人気芸人たちが多数出演するなか、“恋愛”をテーマにした斬新なコーナー企画で会場を笑いとトキメキで包みました。

紅しょうが・熊プロが“恋の名回答”連発!?
YCAは、吉本興業の総合教育機関「よしもとアカデミー」が運営するスクールの1つです。今回のライブは、YCA東京4期・ライブプロデューサーコースの卒業公演として開催され、企画やキャスティング、プロモーション、運営を生徒たちが担当しました。
前半と後半にわかれたライブのMCは、ピン芸人の鈴木バイダン。前半はまず、紅しょうが(熊元プロレス、稲田美紀)、世間知らズ(さおり、椎木ゆうた)、ナイチンゲールダンス(中野なかるてぃん、ヤス)が恋愛をテーマにしたネタを披露します。



YCA生が企画したコーナー「一番モテるのは誰と誰? 浅草カップル大作戦!」では、芸人たちが事前に恋愛に関する質問に回答。誰の回答かわからない状態で、その内容を見比べて「モテる」芸人を決定します。
「飲み会を抜け出す時の誘い文句は?」というお題では、女性側の「私、始発大好きなの。始発まで付き合ってくれない?」という回答をナイチンゲールダンスの2人や、世間知らズ・椎木が絶賛。これに熊プロが「ごめんやで」と嬉しそうに名乗り出て笑いを誘いました。
「友だちのはずが急に恋愛を意識させる一言は?」というお題への女性陣の回答「ダメ。なんかあんたの前でボケるの恥ずかしくなってきた。なんでだろ?」に男性陣が大笑い。「男が書いた漫画のセリフみたい」と厳しいツッコミが飛ぶなか、またしても熊プロが「ごめんやで」と“自首”して、会場が爆笑に包まれました。

和田まんじゅう「マジで嬉しくて……」
後半の部には、ネルソンズ(和田まんじゅう、青山フォール勝ち、岸健之助)、スパイク(松浦志穂、小川暖奈)、エルフ(荒川、はる)が登場。前半と同様にネタを披露したあと、2〜3人のチームに分かれ、制限時間内に即興で寸劇を演じる「告白シチュエーション対決!」のコーナーが始まりました。



ネルソンズ・和田が「(自分は)告白してきた数が違うから」と自信をのぞかせます。ところが、いざ「和田&小川&荒川グループ」の“告白アドリブ劇”が始まると、和田が小川と荒川に挟まれるイケメン風の立ち位置を取っている間にタイムオーバーし、告白に失敗。これにネルソンズ・岸が「ハンサムスタンス取んなや!」とツッコむと、和田は「いや、マジで嬉しくて……」と、役を忘れて楽しんだことを白状していました。
最後は、前半と後半のメンバーが勢ぞろいして、お笑いライブでは珍しい「恋バナ」に。ここでのトークテーマは、SNS上で事前に募集し、200件以上の応募の中から選ばれたものです。「初デートの思い出」や「好きな人と接する時に心がけていること」などのテーマで、芸人が“ガチ恋トーク”を繰り広げました。
こうして、全編を通して恋愛要素を散りばめた斬新なお笑いライブが終了。芸人たちのいつもとは違う姿に、お客さんも大満足の様子でした。

「若い人にしか思いつかないライブだった」
終演後にエルフの2人と、今回のライブの企画発案を行ったYCAの小林みやこさんに話を聞きました。
――お疲れさまでした! ライブはいかがでしたか?
はる オープニングからゲームコーナーまで、全部めっちゃ面白かったです!
荒川 恋愛系のライブに出ることがなかったので、超好きなライブでした。すごい楽しかったです!
――小林さんは、ライブを終えていかがですか?
小林 すごく面白かったです。恋愛系の企画がどのぐらい盛り上がるか不安もありましたが、想像以上に芸人さんたちが面白くしてくれて、恋愛とお笑いの両方を楽しめるライブになったと思います。
荒川 企画自体が「若い人にしか思いつかないライブだったな」と思います。可愛くてキュンキュンするようなライブは、いままでホンマになかったので。
はる 確かに! 芸人なんてふだん、「恋バナ」とか絶対にしないから、お客さんにとってもめっちゃ珍しいライブになったと思います。
――エルフのおふたりは、YCAについてどんなことが気になりますか?
荒川 どういう子が多いんですか?
小林 いままでは大学生が多かったようですが、今年は社会人の方もけっこう多くいます。
荒川 働きながら通えるんや!
はる どういう授業をするんですか?
小林 人気芸人さんや放送作家の方が毎月来て、発想法やコミュニケーションの授業をしてくれます。それにライブのプロデューサーさんや、テレビ局の方などが来て、求める人材についてお話ししてくれたり、企画についてアドバイスをくれたり。また、実際にYouTube撮影なんかもやります。
はる すげえな! そんなにいろんな授業があるんや。

「笑いが好きな人に入ってきてほしい」
――印象に残っている授業はありますか?
小林 最初の授業が(ピン芸人の)タケトさんだったんですが、みんなが緊張しているなか、すごく優しくて話も上手で、どんどん心がほぐれていったのが印象に残っています。
はる タケトさんはもうレジェンドですから(笑)。
荒川 全国各地のお客さんをほぐしている人だからね。人選もさすがやなと思います。
――小林さんは、YCAを卒業後にどんなことをしたいと考えていますか?
小林 ライブや劇場にかかわる仕事をしたいと思っています。
はる 素敵。一緒にまた頑張りましょう!
――最後にエンターテインメントの世界を目指すYCAのみなさんに、エルフさんからメッセージをお願いします。
荒川 「お笑いが好き」という気持ちを持っていてくれるだけで、芸人はすごく救われます。かかわる人によって芸人の人生が変わってしまう世界なので、だからこそ「笑いが好き」な人に入ってきてほしいです。落ち込む日や楽しい日、いろいろあると思いますけど、「この世界を目指してよかったな」と思える人生になってほしいなと思います。
小林 ありがとうございます!
荒川 意外とこういうの、ちゃんと言えるやろ、私。
はる ちゃんと伝えられたな(笑)。
荒川 そやねん(笑)。

よしもとアカデミーは、国内最大規模のお笑い養成所「NSC(吉本総合芸能学院)」、即戦力のエンタメスタッフを育てる「YCA(よしもとクリエイティブアカデミー)」、俳優・パフォーマー・歌手などを目指すタレント養成所「YPA(よしもとパフォーミングアカデミー)」、エンタメ×デジタルを学べる「YDA(よしもとデジタルエンタテインメントアカデミー)」、そしてこの4校のカリキュラムを学びながら高校卒業資格が得られる「吉本興業高等学院」の5校からなる総合教育機関です。2025年度生を募集締め切り間近!
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