大阪・よしもと漫才劇場(マンゲキ)で2カ月ごとに行われる芸歴7年目以下の芸人たちによる頂上決戦『Kakeru翔グランプリWEST』が、4月6日(日)に開催されました。第一部と第二部に分かれ、総勢39組の芸人たちが渾身のネタを披露した戦いの模様をレポートします!

「なんでも翔Kakeruグランプリ」のコーナーも大盛り上がり
マンゲキに所属する芸人は「翔(かける)メンバー」と「極(きわみ)メンバー」として活動しています。2025年4月からは芸歴7年目以下が「翔メンバー」、芸歴8年目以上が「極メンバー」に変更されました。今回からタイトルも「Kakeru翔グランプリWEST」となります。
2カ月に1回の大会ランキング上位のメンバーはマンゲキ所属となり、翔メンバーとして活動できますが、下位になると入れ替え戦の『Kakeru翔チャレンジバトルWEST』に出場することになります。
この日は、第一部、第二部ともにAからCの3つブロックに分かれ、4分ネタを披露。順位は観客と審査員の投票で決まります。MCの20世紀(しげ、木本悠斗)がルール説明後にネタ順を紹介し、「Kakeru翔グランプリ!」「WEST!」のコール&レスポンスでバトルがスタートしました。

第一部のAブロックは檸檬(リー ミチハル、辰巳)からスタート。大学のサークルをテーマにした漫才のあとは、はるかぜに告ぐ(とんず、一色といろ)が親とのSNSバトルネタ、ピン芸人のやましたは“芯を食った”流れるようなトークで笑わせます。
続く、どんちっち(青木智紀、竹岡航太)が言葉のチョイスでおもしろさを引き出すと、ムジンゾウ(夢、りん)も勢いのあるネタを披露。男女コンビのミステリーハンター(上木、芝)は緩急のあるしゃべくりを見せ、シカノシンプ(北川、ゆのき)は、クイズをテーマにしたコントで拍手笑いを起こしました。
Bブロックの最初に登場したローズ(前田寛和、しんのすけ)が、キャラを活かした漫才で盛り上げると、岡田浩太朗は静かなしゃべりながら笑いをしっかりゲット。うめすぴか(玉城理恩、ハラモト)は、独特の間合いとセリフまわしで笑わせ、あんよの日(やまち、朱海)は、デートをテーマにしたコントを披露しました。
続くはるかぜとともに(サジ、やすお)は、勢いのあるやすおにサジが次々と冷静なツッコミを入れて笑わせます。生姜猫(川﨑、ケージュ、カンサイ)は変化球的設定のコントで盛り上げ、このブロック最後に登場した『M-1グランプリ2024』のファイナリスト、ジョックロック(福本ユウショウ、ゆうじろー)はさすがのパフォーマンスでした。

Cブロックは、ときヲりぴーと(ときヲ、りぴーと)からスタート。勢いのあるしゃべりと動きで盛り上げると、空前メテオ(茶屋、大門正尚)は対照的に落ち着いたテンポのしゃべりを披露します。アマルフィん(こうし、うえむら、はすき)は、監禁された2人にまさかの展開が訪れるコントで笑わせました。
東雲(細見晃、かおる)が特殊能力をめぐるやりとりで盛り上げると、シスター(井坂ひ孫、週末)は、まさかの設定と暗転をうまく使ったネタを見せ、三遊間(稲継諒、さくらい)は、コンプレックスをテーマに次々と笑いをゲットしました。
得点集計する間は、「なんでも翔Kakeruグランプリ」のコーナー。モノマネ、ギャグなど、なんでもありの一発芸コーナーです。まずはAブロックに登場したメンバーたちがステージへ。“ほっこりもっこりエピソード”から、なぜか“ほっこり五七五”になり、最終的に“ほっこり五”で盛り上がります。Bブロック、Cブロックチームもギャグやエピソードトーク、モノマネなどで盛り上がりました。
そして、いよいよ第一部の結果発表! 4位ジョックロック、3位シスター、2位シカノシンプ、そして1位は三遊間でした。

第二部はライムギがトップ!
第二部Aブロックの1番手として登場したカノッサ(ウエハース光川、須﨑裕一郎)は、正統派のしゃべくり漫才を披露。ドライブドライブ(八旗 遼、田中祐輝)もテンポのいい掛け合いを聞かせます。清川雄司は、おなじみのハーモニカ&切り絵に新しい展開をプラス。
女性コンビの紫式部(ことみ、ほまり)は、かしましいやり取りで笑いを取り、釈迦虎(岡本峻、久保バトル泰志)は斬新な設定とスピーディーなやりとりで盛り上げます。ライムギ(なつみ、れんぺい)が勢いのあるやりとりで笑いを生み出し、例えば炎(タキノルイ、田上)は絶妙なワードチョイスで大ウケを取りました。

Bブロックのトップバッター、銀鬼(村子雄星、シキ)は怖い話かと思わせつつ、しっかり会場を笑わせる展開に。マーティー(真平、ホソ)は、ゴリラをテーマに細かなボケを織り交ぜたネタを披露しました。
続くキョンビ(斎藤、ナカジマ)が、しゃべくりで笑わせる正統派のネタで盛り上げると、オニイチャン(府上ふが、こんちゃん)も誰もがわかりやすい、しかし斬新な設定のコントで爆笑をゲットします。満丸(統哉、巻野)はカオスな食べ合わせをテーマにした漫才で笑わせ、cacao(高橋、浦田スターク、たっぺい)は、教室を舞台にしたコントで会場を爆笑させました。
Cブロックは、ウーロンパンダ(慎太郎、シノ)からスタート。カップルのデートをテーマに複数の登場人物を演じ分け、しっかり伏線も回収しました。ファンファーレと熱狂(こうちゃん、奥慎太郎)は、さまざまなランキングで縦横無尽にボケまくるネタ。キャラを生かしたネタで笑わせたのはマーメイド(田村境祐、テクニック。)です。
九ノ段(宮田祐輔、児島クソデカおにく)は、テンポのいいしゃべりと抜群のワードチョイスでオチまで笑いが止まりません。タイムキーパー(まついあきら、ひでき)は、名言をテーマにたたみ掛けるボケを連発。大トリとなったぐろう(家村涼太、高松巧)は、何度も拍手笑いが起きるほど大ウケでした。

投票集計中は、再び「なんでも翔Kakeruグランプリ」のコーナー。こちらは、例えば炎・タキノが丸刈りをかけてけん玉に挑戦したところからけん玉チャレンジの連発で盛り上がります。ほかにもダンスやエピソードトーク、ギャグで笑いが止まりませんでした。
第二部の結果は、4位が例えば炎、3位はオニイチャン、2位はぐろう、そして1位はライムギが獲得。そしてこの日の総合優勝は、第一部で1位を獲得した三遊間に決定! 初めての総合優勝に輝いた三遊間・稲継は「第二部の1位がライムギやったから大丈夫と思った」と観客を笑わせました。

そして舞台上のスクリーンでは、今回の総合10位までの芸人が発表。2位ライムギ、3位ぐろう、4位シカノシンプ、5位オニイチャン、6位シスター、7位例えば炎、8位ジョックロック、9位cacao、10位空前メテオという結果でした。
これからも2カ月に1回行われる「Kakeru翔グランプリWEST」から目が離せません!