「コメディ首都・大阪」を世界に知らしめるべく、大阪にぎわい創出事業『OSAKA COMEDY FESTIVAL 2025』が、9月15日(月・祝)~9月21日(日)の7日間、大規模再開発で注目を集めるキタエリアの3会場で開催中です。大阪のユニークな文化、歴史、そしてコメディの魅力を発信・発掘すべく、賞レース・コンテストのチャンピオン、ファイナリスト等、国内外のトップレベルのコメディアンと、これからを担うコメディアンと世界のプロデューサーを招聘し、大規模なフェスティバルです。
“韓国お笑い”が大阪に上陸!
初日の9月15日(月・祝)、『KOREA COMEDY LIVE in OSAKA Presented by 吉村崇』がHEP HALLで開催されました。このイベントは、昨年から韓国でお笑いライブを開催している平成ノブシコブシ・吉村崇がプロデュース。世界中で注目を集めている“韓国お笑い”が大阪に上陸し、韓国の実力派芸人たちが韓国流のネタを日本語で披露するというものです。東阪新進気鋭の日本の芸人も出演。最後にはコラボで企画コーナーにも挑戦し、会場を笑いの渦に巻き込みました。

「フリップ芸を韓国でもやってほしい」とラブコール
オープニングには、吉村と韓国の芸人、ユスデスク(グ・ジュンモ、ユ・ヨンウ)が登場。吉村は昨年から韓国でお笑いライブを開催していて、ユスデスクとは韓国と日本のイベントで共演しているパートナー。ジュンモは日本語が流暢で、日本のラジオを聴いて習得したのだとか。しかも『M-1グランプリ』1回戦を突破した実績も明かし、観客を驚かせていました。

まず前半のネタコーナーがスタート。ときヲりぴーと(ときヲ、りぴーと)、カゲヤマ(タバやん。、益田康平)、ピン芸人の大谷健太はフリップ芸で会場を沸かせました。そしてユスデスクは日本語で漫才を披露。日本語を巧みに操るジュンモと、ヨンウはたどたどしい日本語ながらもパワフルなボケを炸裂させ笑いを増幅させていきます。前半の最後はオフローズ(カンノコレクション、宮崎駿介、明賀愛貴)のコント。終始会場は大笑いです。

ネタ後のトークでも、笑いが途切れることはありません。ときヲりぴーとは、2人とも「独特の緊張に飲まれてしまった」と苦笑い。カゲヤマは、吉村が主催した韓国のお笑いライブで大ウケだったそうで、「夢ありますよ、韓国は!」と吉村。大谷は、日本で韓国に向けたライブに出演しているもののまだ実際に韓国に行ってネタをしたことがないそうですが、ジュンモは「フリップ芸がないのでぜひ来てほしい」とラブコール。さらにヨンウが「吉村のものまね」を披露する場面もあり、周りの芸人から「似てる!」と大好評でした。
韓国芸人ボッタ「こんなに通じるなんて感動」
後半のネタコーナーは、韓国ピン芸人・シンムンギュから。そしてフースーヤ(田中ショータイム、谷口理)、スクールゾーン(橋本稜、俵山峻)、続いて韓国の芸人、ボッタが登場。
ネタ後のトークでも韓国・日本の芸人たちは互いに親睦を深めてゆきます。後半トップを飾ったシンムンギュを見て「男前じゃないですか!」と吉村。シンムンギュは「お客さんがたくさん笑ってくれて楽しくできた」とうれしそうでした。
フースーヤは、普段漫才が主流ですが今回はコントを披露したことを、「グローバルなことをしようということで日本語をあまり使わないコントをした」(田中)と話しました。スクールゾーンはSNSを通じて韓国でも人気が高く、それを受けて韓国料理屋の韓国人店員さんと韓流好き女子のミニコントを披露しました。ボッタは吉村が「ウケてましたね~!」と話しかけると「は?」と力の抜けた返事をし、お客さんは大笑い。「初めての日本公演でしたが、こんなに通じるなんて感動した」と満足そうでした。


日本のお笑いライブ文化「OBAKA TIME」
そして後半は企画コーナー「OBAKA TIME」。ネタ&企画コーナーという、日本のお笑いライブの文化を「OBAKA TIME」と名付けてワールドワイドにしていこうというものです。「韓国はこういうゲームコーナーがないのですごくおもしろい」とジュンモ。
最初のコーナーは「生き残れ!ポーズを合わせましょう」。お題に沿ったポーズで、同じポーズを取った人が多かった人が勝ち残りで、少数派は脱落。最後まで残った人の勝利となります。ひとつ目は「野球」。ほとんどがバッターのポーズを取るなか、キャッチャーとピッチャーのポーズを取っている人たちが脱落。
ほかにも「マッチョ」、「焼き肉」が出題されますが、フースーヤ・谷口が炭治郎ビキニ姿を披露したり、なぜかお題に関係のない「ポールダンス」のポーズが量産されるなど、ワチャワチャの盛り上がりで観客も笑いの渦に巻き込みます。
続いてのコーナーは「ドレミファソラシド並べましょう」。音階がバラバラに並べられたハンドベルを、音色を聴いて10秒以内で音階通りに並べ替えられたら勝ちというチーム戦です。苦戦するかと思われましたが、ヨンウが10秒間で素早くベルの音色を確認し、なんと一撃で正解を出して観客からどよめきが!

3つ目は「1人だけ優勝ニョッキ」。「ニョッキ」の音に合わせ、誰にも被らず1人だけ立てたら優勝というシンプルなゲーム。被った場合は2ターン分休みとなります。1ターン目、2ターン目では大量の人が被り、3ターン目は参加人数4人だけという大チャンス。しかし残念ながら2人が立って失敗に終わり、ゲームはまだまだ続きます。終わりの見えないニョッキでしたが、終了時間間際にフースーヤ・田中が1人だけニョッキに成功! 拍手を浴びていました。
田中は「韓国と日本がぎゅっとつながって、アジアは僕らから始まると行っても過言ではないのではないでしょうか」と頼りになるコメントを。そしてジュンモは「大きなイベントに韓国の芸人代表として呼ばれてすごくうれしい」と笑顔で語りました。
『OSAKA COMEDY FESTIVAL 2025』公式サイト:https://osaka-fringe.com/