今年、結成21年目を迎えるガクテンソク(よじょう、奥田修二)の単独ライブツアー『九分九厘』が、7月8日(水)に東京・有楽町よみうりホールで幕を開けました。チケット完売で迎えた初日は5本の新作漫才を披露し、圧巻のしゃべくりで客席を爆笑の渦に! 公演終了後の囲み取材では、ライブの見どころや初日の感想、そして、ついに国分寺市から引っ越したというよじょうの近況まで、笑いを織り交ぜつつ語りました。

“大スベリ”した因縁の会場からツアーがスタート
『THE SECOND 2024』で2代目チャンピオンに輝き、『第十一回 上方漫才協会大賞』では劇場賞を受賞するなど、たしかな漫才の技術が評価されてきたガクテンソク。舞台にこだわる2人が、今年の単独ライブツアーでは東京、香川、福岡、宮城、岡山、大阪の6都市をまわり、5000人の動員を目指します。
おしゃれなオープニングVTRのあと、舞台に登場した2人は、2階席までぎっしりと埋まった広い会場を見渡し、「全員われわれを見に来ているんですね」と感慨深げ。ガクテンソクにとって、初日の会場となった有楽町よみうりホールには苦い思い出があるそうで、奥田は「2016年のM-1の準決勝、ここで大スベリしました」とこぼして客席を笑わせました。
しかし漫才に入ると、そんな過去を塗り替えるかのような爆笑の連続。ひょうひょうとボケるよじょうに奥田が豊富な語彙力でツッコみ、またときには立場が逆転するなど、絶妙なコンビネーションで多彩な笑いを生み出しました。

国分寺暮らしだったよじょうの“東京あるある”は?
ライブ終盤には、9個のマスに2人が考える“東京あるある”を書き込み、事前アンケートで観客から寄せられた“東京あるある”との一致でビンゴを目指す『ご当地あるあるビンゴ』も実施。2023年に東京進出を果たした2人ですが、都心から離れた国分寺市に住んだことをたびたびイジられてきたよじょうは、ここでも奥田から「あなたは不利です」と牽制されます。
「当てに行きたいけど、攻めたいねんな」(奥田)、「もう枯渇した、どうしよ」(よじょう)など悩みながら、マスを埋めていく2人。戦略家の奥田は、9マスの配置もしっかり計算しつつ、「人が多い」「家賃が高い」「バスが便利」など、比較的王道の9あるあるをセレクト。中央のマスには、とくに王道感の強い「駅が複雑」を配置しました。
それに対し、よじょうは「(都営地下鉄)大江戸線が深すぎる」「東京駅のチーズのやつ、ずっと並んでいる」など、独自目線の9あるあるで笑いを誘います。

いざ、観客からのあるあるが発表されると、「高齢者がおしゃれをして街に出かけている」「歌詞に出てくる東京を当たり前に感じている」など、さらに斜め上をいく回答が多発。結局、ビンゴは0対0の引き分けとなりましたが、2人はさまざまな回答に笑ったり、感心したりしながら、“東京あるある”を楽しみました。
「九分九厘は笑えるようにしよう」
ライブ終了後に、2人の囲み取材が行われました。奥田は初日を終えた感想をこう語ります。
「賞レースから解き放たれて2年、ネタテーマなどの制約がないなかで、いよいよ自分が思っていることを言うだけのネタ、ボケとツッコミがもはやないネタもできるようになって、しかもそれが連続して見せられるので、普段の漫才とは違う爽快感を感じました」
よじょうも、こう続けます。
「新ネタということでドキドキしていたんですけど、いざ舞台に出たら楽しくやらせてもらえました。ただ、去年より体力的な衰えがあって、いまもすごい腰痛がきていて……」
これに奥田が、「ネタ終わりで腰痛で腰を叩くまではいいんですけど、さっき、ホンマの腰痛の人がやる“ケツ叩く”っていうのをやっていました(笑)」と反応します。

今回のツアータイトルである『九分九厘』に込められた意味については、奥田がこう説明しました。
「いままでっぽくないことをやろう、というのは最初に決めていました。面白ければ、ツッコミとボケが入れ替わってもいいな、とか。でも、変なことをすると、変なことができただけで満足してしまいそうになるんです。だから、お客さんを笑わせることを忘れたらあかんなと。一厘スベる可能性残しで、九分九厘は笑えるようにしようという、ネタ作りをする際の“戒め”ですね」
奥田「じわじわと全国にさせてほしいとお願いしました」
また、昨年も公演を行った東京・大阪・福岡のほか、今年は香川・宮城・岡山でも公演を実施することになった経緯について、奥田はこう明かしました。
「まず公演数を増やしたいという話があって、マネージャー陣の協力もあり、去年よりはきっと知名度も高まっているだろうから、どんと全国ツアーを! と提案されたんですが……『怖い』って言いました(笑)。じわじわと全国にさせてほしいとお願いしました。でも、せっかく増やすなら、漫才をやった記憶がない場所に行こうと。広島、愛媛はあるけど、岡山や香川はあまり記憶にないなとか、東北もあまり行く機会がなくて、じゃあ、この3カ所に行ってみようと決まりました。あとは、ゴハンおいしいそうっていう(笑)」
初日の観客の反応について、奥田は、「年々、しっかりした職業だろうなという人が増えていますね」。よじょうも「年齢層も僕らと同じくらいの人たち」とうなずきます。さらに奥田は「40代真ん中・独身という、僕と同じ境遇の人が多いんだろうなというのも、ネタ中の拍手で感じました。だから、世代を気にせずネタ作りができますね」と続けました。

豊洲に引っ越したよじょう「これが東京なんだ」
漫才づくりについては、2人ならではの驚きの過程が明かされる一幕もありました。奥田が「ネタはできたものから渡すんですが、最後のネタを(よじょうに)渡したのは一昨日くらい」と言うと、よじょうも「2人で(ネタを)合わせたのは今日ですね」。
驚きの声をあげる記者たちに、「そんなんちゃうんですよ」と奥田は言います。
「若手のころ、前もって準備して、なんやったらケンカしたりもしていたんですけど、20年やって気づいちゃったんですよ。“なんとかなる”って(笑)。怠けているとかではなくて、作り込んでモメるくらいなら、ミスって笑い合っているほうがいいっていうのもあります」

取材中、よじょうがもっとも目を輝かせたのが、“引っ越し”の話題。
先日、東京進出以降住んでいた国分寺から、豊洲へ引っ越したことを明かしたよじょう。記者から「豊洲に移って生活は変わりましたか?」と質問が上がると、「距離が全然ラクになりましたね! ここまでバスで来られましたから。これが東京なんだ、コンクリートがやっぱ多いなって。でも、国分寺も変わらず愛しています」と笑顔で語りました。
なお、ツアーグッズとして販売したアクリルスタンドについて、奥田はこんな撮影秘話も明かしました。
「若いマネージャーに、胸の前ではなく、『いまはこうなんすよ』って腰の前でハートをつくるポーズをやらされたんですけど、左手首がつったんですよ。もう、こんなこともできない体なんです。命がけのアクスタです」
そんな苦労の甲斐もあってか、なんとこの日販売したアクリルスタンドは完売! 人気グッズとなっているので、次回7月17日(金)の香川公演以降の公演に行く人は、早めの購入をおすすめします。
公演概要
ガクテンソク単独ライブツアー2026『九分九厘』
【東京公演】
日時:7月8日(水)18:15開場/19:00開演/20:30終演
会場:有楽町よみうりホール
【香川公演】
日時:7月17日(金)18:15開場/19:00開演/20:30終演
会場:レクザムホール(香川県民ホール)・小ホール
【福岡公演】
日時:8月2日(日)19:45開場/20:00開演/21:30終演
会場:よしもと福岡 大和証券劇場
【宮城公演】
日時:8月21日(金)17:45開場/18:30開演/20:00終演
会場:電力ホール
【岡山公演】
日時:9月25日(金)18:15開場/19:00開演/20:30終演
会場:倉敷市芸文館
【大阪公演】
日時:10月18日(日)19:00開場/19:30開演/21:00終演
会場:なんばグランド花月
※配信チケットあり(大阪公演のみ)
<チケット料金>
前売り:4,000円/当日:4,500円/配信:2,000円(大阪公演のみ)
FANYチケット(会場):https://r.ticket.fany.lol/gakutensoku2026
FANYオンラインチケット(配信):https://online-ticket.yoshimoto.co.jp/
