『Warai Mirai Fes 2024~Road to EXPO 2025~』が 5月31日(金)~6月2日(日)の3日間、なんば周辺で開催されました。 本イベントは一般社団法人チーム関西の主催のもと、お笑い・スポーツ・音楽 遊んで学べるワークショップ、シンポジウムなど多彩なプログラムを実施します。さらに会場では未来を変える17の目標SDGs(読み:エスディージーズ)を様々な形で発信しました。
6月2日(日)は「LAUGH & PEACE ART GALLERY」で、企業と芸人が協働するワークショップ「ASICS ミニチュアシューズを作ろう!」と「NTT西日本 お笑いでウェルビーイングを知ろう」が開催されました。それぞれのレポートをまとめてお届けします!
ASICSシューズの残材でミニチュアのスポーツシューズ作りにチャレンジ!
「ASICS ミニチュアシューズを作ろう!」では、小さな靴のパーツを組み立て、長さ8cmの可愛いミニチュアシューズを作ります。シューズの生産ラインから出た残材、残反、端材を再利用し、本当のシューズ製造工程に則って作成しました。
ゲストは女と男(ワダちゃん、市川)。1回目にも参加し、めちゃくちゃ楽しかったとのことで、市川は個人的に息子を連れてきたほどです! 2回目の講師はアシックススポーツミュージアムの榧野俊一さんが担当。ミニチュアシューズの作りや種類の解説を交えながら、スポーツシューズの魅力や種類、9つあるパーツの違いや役割などについて解説がありました。
いよいよミニチュアシューズ作りがスタート。塗布、組立、吊り込み、塗布/成型/仕上げの4つの工程で作り上げていきます。榧野さんは各作り方のポイントを丁寧に説明。ワダちゃんと市川も参加者のみなさんをサポート。さすが1回目も参加してミニチュアシューズを作っただけあり、要領を得てアドバイスします。子どもたちを手助けするワダちゃんは、優しい先生のようです。
一番難しい工程と言われる吊り込みでは、失敗しないよう参加者全員が慎重です。ワダちゃんと市川は席を回り、みんなの手元を見守ります。底を付けて成型し、靴箱を作って全部が仕上がりました! 出来上がったミニチュアシューズを写真に撮るのもおすすめです。最後は全員で記念撮影をしてワークショップは終了しました。
ワークショップ終了後は囲み取材が行われ、アシックススポーツミュージアムの段下浩三さん(1回目講師)、榧野さん、女と男、女と男・市川の息子である市川和築くんが参加しました。
まずは今回の「Warai Mirai Fes」参加の感想です。
ワダちゃんは「アシックスの『ゲルカヤノ』を履いているので、開発者ご本人に会えてとてもうれしいです。『ゲルカヤノ』のお陰で速く走れています! ミニチュアシューズを作り、ものを再利用することやものを大切にすることを改めて考えました。アシックスの靴と一緒に一歩一歩人生を歩んで行きたいです!」と笑顔で答えました。
榧野さんは「いつもは神戸でしているのですが、大阪でもミニチュアシューズが作れてよかったです。モノづくりが好きな方が多く、またSDGsについても真剣に聞いていただけてうれしかったです。ワークショップはアットホームな感じでみんな一緒になれるのがいいですね」と述べました。
段下さんは「ワークショップが大盛況でよかったです。人の手を使って靴が出来ることが伝わったと思っています。素材を使いきることを学んで欲しいと思っていました」とのこと。
和築くんは「楽しかったです。運動が好きで気軽に履いていた靴のことが学べました」と大満足のよう。
市川は「家族で楽しめるワークショップでした。靴のことが学べ、勉強にもなりました。市川家はアシックスシューズと一緒です!」と、息子の和築くんの肩に手をやり述べました。
2つ目は、SDGsへの取り組みや心掛けていることについてです。
ワダちゃんは「服は捨てずに、もう一度楽しめるようにリメイクをしたり、クロスやウエスにしてお掃除に使ったりしています。市川くんとマイボトルにお白湯を入れて持ち歩くようになりました」と常に意識している様子。
榧野さんは「服は長く着るようにしています。ムダを出さずに長く使うことを、ワークショップを通して意識するようになりました」とのこと。
段下さんは「自転車が趣味ですが、部品を再利用して使っています。食事は残さず、出されたものは感謝して食べています」と話しました。
和築くんは「お父さんの台本の裏紙を使って勉強をしたり、絵を描いています。段ボールを使って遊ぶこともあります」と、小学生らしい工夫が感じられます。
市川は「空き家活動をしています。利用している古民家は自分たちでDIYし、材料もリユース品を再利用しています」と話してくれました。
続くレポートは、「NTT西日本 お笑いでウェルビーイングを知ろう」についてです。
NTTより上席特別研究員 渡邊淳司(じゅんじ)氏を講師に迎えて、参加者と2組の芸人、タイムキーパー(ひでき・まついあきら)、オーサカクレオパトラ(りえちゃん・克信)が、MCのネイビーズアフロ(みながわ・はじり)と一緒にお笑い要素をたっぷりと盛り込んだワークショップに参加して、自分らしくよく生きるありかた「ウェルビーイング」について学びました!
じゅんじ先生とみながわが仲良く「ウェルビーイング」を解説!
定刻になりMCのネイビーズアフロが会場に到着。一足早く会場入りしていた講師に向けて開口一番「じゅんじ先生、会いたかった…」とみながわ。本ワークショップを成功させるべくオンラインで何度も打合せを行っていたみながわ、「推しに会えた気分」と語り、会場を沸かせます。講師のじゅんじ先生も気恥ずかしさを隠せません。
興奮冷めやらぬみながわが「ウェルビーイング、知ってる人?」と会場に尋ねると、挙手した人はごくわずか。
じゅんじ先生が「ウェルビーイングとは、英語の「ウェル(well)」と「ビーイング(being)」が組み合わされた語で、それぞれの人にとってのよいあり方や、よい状態といった意味になります。自分や他者がどんなときに、しあわせと感じるか。その価値観を感じあうことで、よりよく生きていく。言葉にするとちょっとフンワリした感じになりますが…」。と説明し始めると、「そのウェルビーイングって、主観か客観か視点によっても変わるし、時系列によっても変わります。じゃないですか?先生」となぜかキメ顔で巻き取るみながわ。事前にじゅんじ先生から仕入れた知識を、物知り顔で会場に披露します。その後も、じゅんじ先生が何かを解説しようとするたびに「それってこういうことですか、先生?」とみながわ。先生は毎度にこやかに「おっしゃるとおりです」「そのとおり」と肯定する、そんな2人の出来過ぎなやりとりを見て「劇団ウェルビーイングか!」とはじりが思わずツッコみ、会場も大笑い!
じゅんじ先生提案のアイスブレークに一同、大興奮!
ウェルビーイングについて全員がフンワリと理解したところで、じゅんじ先生が「心臓ピクニック」なる装置を持ち出し、「名刺交換ならぬ心臓交換して、みなさんとの心の距離を縮めましょう」と独自のアイスブレークを提案。「聴診器のような器具を自分の胸元に取り付けて、箱のような装置の方を相手に渡してください」。じゅんじ先生の指示通りに、みながわたちがやってみると、思わず「わ!なにこれ!」「心臓を手渡されたみたいやで!」。参加者もテーブルに置かれた器具と装置を手に取り各班で試してみると、みながわたちと同様のリアクションを示しながら、驚愕の声と笑いが巻き起こりました。
先生曰く、「(心臓ピクニックでは)聴診器が計測した音をデータ化して、装置に振動として伝えています。私は『触覚』が専門で、NTTでは、ただ声をつなぐだけでなく、心と心をつないで、人を幸せにすることにまで踏み込んだ研究をしています。こうした装置で遠隔地に振動が伝えられると、触覚を介したコミュニケーションが可能になります。遠く離れた人に会えなくても、繋がっている安堵感が得られて、身近に感じられるのではないでしょうか。ハートトゥハートですね」。みながわもはじりも「うまいこと言うなぁ!」と感嘆。参加者も先生の話にすっかり感心し、目の前の最新技術に見惚れてしまいました。
アイスブレークをきっかけに参加者同士が打ち解けだしたタイミングで、タイムキーパーとオーサカクレオパトラが登場。2組とも「めっちゃ気になる!」と「心臓ピクニック」に興味津々。器具を装着したり、装置をつかんだりしては「鼓動がお祭りみたい!」「克信の心臓、めっちゃ重たい音がするな」「りえちゃんのは弱々しいな」などと、大はしゃぎ!
じゅんじ先生考案の「わたしたちのウェルビーイングカード」を使ったワークショップ開始!
そんな芸人たちの様子をほほえましく見守りつつ、じゅんじ先生がウェルビーイングカードの使い方を説明し始めます。「ウェルビーイングの要因になりそうなキーワードが記載されたカードの中からランダムに選び、そのキーワードにちなんだ心情を即興で話し合っていきます」。お手本として、先生がカードを引くと、「平和」の文字が。「争いごとがないという社会の平和や、心の平和を保つことも大事だと考えていますが、本日のこの場が誰も傷付かず平和に過ごせたらいいなぁというのが私の今の心情です」とじゅんじ先生。
早速4人の芸人も参加者と同じテーブルに着いて、班ごとにウェルビーイングカードを用いたワークショップを始めます。ルール解説をしたり、口火を切ったり、芸人がチームリーダーの役割を担います。ウェルビーイングの要因に、各班で「SNS」「プレゼント」「推し・飽き」といったお笑いのキーワードを加えて、芸人も参加者も垣根なくそのキーワードについて今思うことなどを積極的に話し合い、各自が楽しく能動的にコミュニケーションを行う姿を見て「過去最大級の盛り上がりで、感極まっています。(ワークショップを)切り上げたくないぐらいです」とじゅんじ先生。各班からも「みなさんの率直な意見が聞けて良かった」「知らなかった価値観に触れられた」「カードに書かれたSNSの文字を見て『逆から見てもSNSやん』ってつぶやいたら、チームみんなもぶち上がって『(目の付け所が)天才!』って言ってもらえてすごく嬉しかった」などの喜びの声がいっぱい。講師も参加者も芸人も、思い思いにウェルビーイングなひとときを過ごすことができました。
「お笑い×ウェルビーイング」の楽しさを振り返る!
ワークショップ終了後の芸人とじゅんじ先生を直撃し、感想を伺いました。
まつい:すごく楽しかった。印象的だったのは、お客様の率直な意見が聞けたこと。自分のためにもなったなと感じました。今後の芸人人生に繋がっていけるように頑張っていきたいと思います。幸せでした。
ひでき:僕は今日までウェルビーイングという言葉を知りませんでしたが、日常に溢れているんだなと気づきました。ワークショップに参加してみんなと一緒にウェルビーイングについて考えてみたら、いっぱい思いついたし、初めて会う方々ともびっくりするぐらい会話が盛り上がりました。ウェルビーイングは会話のきっかけにもなりそうって思います。
りえちゃん:私が加わったグループには中学生がいたので、まるで親戚のおばさんみたいに思われたでしょうけど、多感な年頃の子どもたちもウェルビーイングカードを使うことで意見しやすかったみたいですし、素晴らしいなと思います。
克信:参加者がすごく喋ってくださって、盛り上がっていましたよね。僕のグループは大人の男女でしたが、同じキーワードでも性別が違うと感じ方も違うんだなと思いました。
みながわ:ひと足さきに先生と顔合わせして、ワークショップの流れも一緒に考えたんですけど、正直、始まるまでは不安もありました。初対面の参加者同士が話し合うには、ちょっと難しくて、とっつきにくいんじゃないかな、と。だから積極的に各テーブルを回って、声かけるようにしていたんですけど…そんなんしなくても、めちゃくちゃ盛り上がってたから。おかげで僕、めっちゃ暇でした!(笑)
ひでき:たまにサポートしに来るみながわさん、めっちゃ邪魔でしたもん(笑)
みながわ:そんな会場の様子を見て、じゅんじ先生がこそっと「もう、止められないですねぇ〜」っておっしゃったのが印象的でした!
はじり:2人でちょいちょい目を合わせて「まさか、こんなことになるとは」って言うてたもんな!
一同:大爆笑
はじり:僕も各班回らせてもらったんですけど、いろんな価値観があるなぁって感心しましたね。初対面でいきなり話すのって難しいですけど、あのカードがあることでこんなにスムーズなのかって。すごいカードですよ。
先生:それぞれが幸せだと感じることが話しやすくなるようにと目論んで、わたしたちのウェルビーイングカードを作ったんですけど、笑いという要素を加えることで心理的な障壁がさらに減っていると感じました。笑うことで楽しい気分になって、語りたくなっている。みなさんのおかげでウェルビーイングカードが生きたと言いますか。今日は本当に来てよかったです。
一同:うれしいわぁ!(拍手)
未来の誰かのウェルビーイングにも関わってくるSDGsな取り組みについては、
まつい:誕生日にいただいたマイボトルや、エコバッグを使っていますね。
ひでき:僕は全部食べるようにしてます。フードロスを減らすために。
はじり:今日のイベントで言えばね、僕主導ではないですけど、カンペが端末で発信されていましてね。お笑い現場でもペーパーレスが当たり前になっていくのかなって感じました。
克信:クーラーとか暖房とか、我慢するようにしています。あと、試飲用のコップが余分に出た時も捨てずに、とはいえ衛生面も気にして、元に戻すようにしてます。
りえちゃん:私はエコバッグもそうですし、割り箸も使わないようにしてますし、トイレに行ってもお尻拭きません!
一同:やめてえ〜!
じゅんじ先生:私はウェルビーイングを研究していますので、SDGsを行うにしても、楽しむことを大事にします。例えばゴミ拾いも、苦痛に感じるようなら、ウェルビーイングじゃないですよね。人の幸せと環境の改善を両立できるような仕組みをこれからも考えていきたいなと思っています。
一同:素晴らしい!!!
一般社団法人チーム関西とは 大阪・関西を国際的な文化芸術・エンターテインメント・スポーツ都市として発展させることを目指し、 参画メンバーが持つリソースを掛け合わせ、さまざまなイベント、プロジェクトを継続的に実施していきます。 また、2025年大阪・関西万博がめざす、2030年を目標達成年次とするSDGsの推進にも積極的に取り組んで参ります。
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