NMB48「結成15年」「30枚目」の記念すべきシングルのタイトルは「がんばらぬわい」! 小嶋花梨、坂田心咲、塩月希依音が語る“がんばりすぎ”のメンバーは!?

NMB48の30枚目のシングル『がんばらぬわい』が、グループ結成15年目に突入する日と同じ10月9日(水)に発売されます。一見、肩の力が抜けた印象を受けるタイトルですが、いまの時代に向けて、彼女たちはどんなメッセージをこの記念すべき1曲に込めているのでしょうか――。今回は、メンバーからキャプテンの小嶋花梨と坂田心咲、塩月希依音、そして今年デビューしたばかりで初選抜入りした10期生(研究生)の高橋ことねと三鴨くるみの5人にインタビューを行いました。

カメラマン:徳山喜行
カメラマン:徳山喜行

「最初は「すごいのがきたな」と(笑)」

――まずは「がんばらない」「気楽に行こうぜ」といった思いが込められた今回のリード曲『がんばらぬわい』についてですが、キャプテンでセンターの小嶋さんから曲の印象を聞かせてください。

小嶋 最初に聴いたときは、どちらかというと「すごいのがきたな」という失笑の反応だったんですよ(笑)。でも、制作が進んでいくにつれて『がんばらぬわい』に込められた(作詞の)秋元康さんの思いや、奥深い歌詞に気づいて、どんどん「いい曲だな」と思うようになりました。

この『がんばらぬわい』という言葉には、「力まずに頑張るぐらいがちょうどいいんだよ」という意味が込められていて、ファンの方の中では「頑張らぬ」と「ワイ(自分)」で「頑張らない私」という意味だと解釈されていたんですけど、実は造語で「頑張らなーい」が変形したものなんです。

――NMB48が結成15年目、そして30枚目のシングルと記念づくしなので、キャプテン&センターとしても気合いが入っているのでは?

小嶋 そうですね。15年目ということもあって、「自分たちの積み上げてきた強さを出す時期だ」と思っていたら「頑張らない」ときたので、いい意味で期待を裏切られました(笑)。でもこの楽曲だからこそ、ファンの方にも期待以上のものを届けられると思うし、このタイミングで来た曲が『がんばらぬわい』でよかったなと思いますね。

カメラマン:徳山喜行
カメラマン:徳山喜行

塩月希依音の「Wセンター」にかける思い

――今回、通常版で3種類発売されるシングルのうち「Type-A」のカップリング曲として収録されているのは、(選抜メンバーを中心に2組に分かれて編成されたうちの)白組が歌う『愛が終わってもSelfish』ですが、白組メンバーの塩月さんはどんな印象を持っていますか?

塩月 これまでの白組の楽曲って、儚い系やカッコいい系の曲が多かったんですけど、これまでとはまた違ったタイプの曲だなと思いました。カッコいいという意味では、白組っぽさはあるんですけど、イメージ的に昭和レトロな懐かしさもありつつ、宇宙っぽい感じがあるし、ちょっと銀河みたいな……(笑)。

小嶋 シャキーンみたいな?

塩月 そうなんですよ! シャキーンみたいなイメージもあって、いままでの白組になかった感じがします。もともと紅組・白組の曲ってファンの方から人気が高いので、この曲も人気曲になったらいいなと思っています。

――塩月さんは、前回のシングル『これが愛なのか?』で坂田さんと初のWセンターを務めました。センターを経験したことで得たものや成長を感じた瞬間はありますか?

塩月 センターをしてみて「自分が見られているんだ」と実感しましたね。これまでも、ファンの方には見ていただいている感覚はあったんですけど、自分のことを知らない方、ほかのメンバーのファンの方からも「いまのNMB48のセンターはこの2人だ」という認識で見られているんだと感じて……。

注目していただくのがありがたい反面、そのぶんしっかりしなきゃという思いも強くなりました。後輩メンバーに憧れられるセンター像でありたいし、ファンの方からは「Wセンターいいね」と思ってもらえるようになりたいし、いい意味でまわりの視線を気にするようになりました。

――一方、紅組の『めっちゃラブユー』が「Type-B」に収録されています。紅組メンバーの坂田さん、楽曲の印象を聞かせてください。

坂田 紅組メンバーや、いままでの紅組の曲を聴いたうえで、可愛い曲やキュルキュルした曲が来るんじゃないかなと思っていたんですけど、いざ聴いてみたらめっちゃ関西弁で(笑)。驚きもあったんですけど、でも聴いていくうちに愛着が湧いてきて。1回聴いただけで、口ずさみたくなったんですよ。これを聴いてくださった皆さんも、ふとしたときに口ずさんじゃうんじゃないかな、と思いました。

――坂田さんも前回シングルで初センターでした。経験してみてどうでしたか?

坂田 「いまのグループの先頭は私たちだ。頑張らないと」って、しんどくなっちゃうときもあったんですけど、それを乗り越えたからこそ自信がついたというか。「あのときしんどかったけど、ここまで来られたってことは、絶対今回も大丈夫!」って、自分自身でそう思える瞬間が増えたので、成長できた期間ではあったなと思います。

カメラマン:徳山喜行
カメラマン:徳山喜行

10期生の三鴨「1年間のような2カ月半でした」

――高橋さんと三鴨さんは今夏、10期生のお披露目でデビューしたばかり。さっそく選抜入りして、「Type-C」には選抜曲のほか、8期生・9期生・10期生が歌う『さらば純情』に参加しました。今回の曲にはどんな印象を持っていますか?

高橋 学生が主人公の歌詞だなと思っていて。私は学生ではなく21歳なんですけど、いまの年齢だからこそ気づくことがあるし、確かに自分も反抗期があったので、いま思い返すと共感もできるんです。当時の年齢でこの歌詞に出会っていたら、新しい視点をもらえていたと思います。

三鴨 コード進行や曲の構成として「キャッチーだし、絶対にいい曲だ」「たくさんの方に愛される楽曲だな」と思いました。私は歌詞のような高校生活を送っていたので、レコーディングするときも「こんな感じだったな」と思いながら気持ちを込めて歌いました。

――おふたりは10期生として活動をスタートしてまだわずかですが、NMB48のメンバーとして仕事をしてみてどうですか?

高橋 毎日新しいことの連続で、いまもこうして東京に来させていただきましたし……。

メンバー (笑)

高橋 私にとって新しい環境は刺激的ですし、こうした経験を重ねて、さらに新しい自分を発見できたらなと思います。そして皆さんには私の成長も見ていただきたいです。

三鴨 お披露目から2カ月半ほど経ったんですけど、1年間のような2カ月半でした。毎日が新しいことだらけですし、この年齢(22歳)になって知らないことが多いんだなと実感しました。「まだまだ私は成長できるんだな」と感じられて本当に嬉しいです。

カメラマン:徳山喜行
カメラマン:徳山喜行

合成に見えるけど合成じゃないMV

――『がんばらぬわい』のダンス、MV(ミュージックビデオ)、衣装など、特に注目してほしいところ、お気に入りの部分を教えてください。

小嶋 この曲を聴いたときは「どうなるものか」と思ったんですけど、振り付けを見たときに「決まった!」とピッタリハマった感じがしました。この「がんばらない」をパフォーマンスとして表現し、ふざけ倒してくださったことが本当に嬉しかったです! いちばん好きな振りは、みんなが“がんばっていない”時間です。みんながしゃがんで「がんばらない」とだらける振りがあるので、注目していただきたいですね。

塩月 私は衣装です。花梨さんセンターの楽曲なので、衣装もカッコいいイメージをしていたんですけど、今回、ダンスをする際の衣装が、林家ペー・パー子さんみたいな「どピンク」で、すごく目立つ衣装なんです。その衣装を21人が着ているので、いるだけでうるさいし(笑)、わちゃわちゃしているし、この曲らしさ、大阪らしさが出ているなと思います。

坂田 MVの2サビで踊っている“場所”に注目してほしいです。じつは通天閣の上部で柵なし&安全ベルトをつけて踊っているんですよ。映像を見たダンサーさんも「合成みたい」とおっしゃったくらい、青空が綺麗で、私たちもちゃんと映っていて……。皆さんには「合成に見えるけど合成じゃないよ」とお伝えしたいです(笑)。

――10期生のおふたりは、NMB48としてレコーディングもMV撮影も初めてだったんですよね。

高橋 そうですね。振り付けでは、ビリケンさんや通天閣のポーズも取り入れられていて、NMB48らしいなと思いました。ジャケット写真は、(スタジオに)ハートのリングがあって、ピンクとか水色とかすごく柔らかく可愛かったですね。

三鴨 私は東京出身なのですが、MVを撮影した場所が通天閣、新世界、劇場前など観光地が多かったので、仕事をしながら観光ツアーに行っているような気分でした(笑)。大阪を感じられて、すごく楽しかったです。

「気を抜いていいんだよ」と言いたくなるのは…!?

――先輩3人にお聞きします。『がんばらぬわい』​​のタイトルや歌詞にちなんで、「気楽にいこうよ」と言いたくなるほどがんばっているメンバー、何事も熱中しやすいメンバーは?

小嶋 出口結菜ちゃんですね。先輩だけじゃなく後輩にも気づかって相談にも乗る子で、キャプテンの私が気づかない部分もフォローしてくれています。そのほかにも、個人のSNSもがんばっているし、合間もパソコンで編集しているし、本当に何もしていないときがないぐらい気を抜かないんですよ。ただ、本人も空回りすることが多いので(笑)、そういうときに「がんばりすぎなくていいよ」と思います。

塩月 安部若菜ちゃんは、いつもパソコンやiPadを開いて大学の課題をがんばっています。ドラマ化、漫画化もされた小説『アイドル失格』の執筆や落語に挑戦するほか、映画を観に行ったり、お料理もしたり、ちゃんと趣味も充実して楽しんでいて……。早朝からやっていたMV撮影の日も、みんな帰ってすぐ寝るくらい疲れていたのに、1人でコース料理を食べに行っていました。違う次元で生きていると思います(笑)。

坂田 (三鴨)くるみちゃんですね。10期生の密着動画を見させてもらったんですけど、くるみちゃんは常にまわりを見て声をかけていて、10期生の“お姉さん”を超えて “お母さん”みたいな存在だなと思いました(笑)。くるみちゃんみたいなメンバーがいるから、ほかの10期生も安心できるし、私たち先輩から見てもすごく頼もしい。

くるみちゃんも慣れないことがたくさんあって絶対しんどいはずやのに、常にまわりに気を配っているので、自分自身にも時間を使ってほしいです。「もうちょっと気を抜いていいんだよ」と言いたいですね。

三鴨 嬉しいです……。

この曲は「しんどくなったときに聞いてほしい」

――最後に『がんばらぬわい』のアピール&メッセージをお願いします!

小嶋 いまの時代だからこそ、がんばりすぎている方に「力を抜いていいんだよ」とお伝えしたいです。曲調は明るいんですけど、歌詞はすごく深いので、皆さんの背中を押せる曲になればいいなと思いますね。

塩月 この楽曲をいただいたときに「がんばらなくていいのかな?」と心配になった部分もあったんですよ。でも実際に前作で私がセンターをさせていただいたとき、気を張りすぎて、うまくいかないことがあったので、この曲の歌詞どおり「気楽に行こうぜ」とたくさんの方にお伝えしたいです。

坂田 もちろん、がんばらないとどうにもならないときもあるんですけど、こうした曲が存在するということは、「がんばらなくてもいいんだ」という時間が必要なんですよ。世の中に応援ソングってたくさんありますけど、ゆるい感じに背中を押すのもこの曲の魅力なので、しんどくなっちゃったときに聴いていただきたいです。

三鴨 今回の楽曲は振り付けがポイントです。メンバーの表情はがんばって『がんばらぬわい』を表現しているので、表情や振り付けにも注目してご覧いただけたらなと思います。

高橋 皆さんそれぞれ悩みがあると思うんですけど、その悩みをNMB48みんなで包むので、聴いてくださる人は安心していただきたいです。そして、この『がんばらぬわい』は、NMB48にとって30枚目の記念すべきシングルです。この熱い気持ちも届けられたらなと思います。

取材・文=浜瀬将樹

シングル概要

NMB48 30thシングル「がんばらぬわい」

発売日:10月9日(水)
〇通常盤全3形態(Type-A・Type-B・Type-C):CD+DVD
価格:通常盤 1,760円(税込)
通常盤封入特典:オリジナル個別生写真 全メンバーのうち1枚をランダム封入
〇劇場盤1形態:CDのみ+イベント参加券(権利)付き
※UNIVERSAL MUSIC STORE限定販売
価格:劇場盤 1,100円(税込)

― オフィシャルリンク ―
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