日本映画初の最高賞受賞! 大王・後藤ひろひと脚本の映画『エキストロ』記念トークイベントで撮影裏話披露!「スタッフや他のエキストラがだんだんイライラしてきて…」

演劇界の『大王』こと後藤ひろひとが脚本を担当し、大河ドラマ「晴天を衝け」などの演出も手がける村橋直樹が監督を務めたモキュメンタリー映画『エキストロ』が、5月にフランスのリヨンで開催された、世界最大のモキュメンタリー及びフェイク・ドキュメンタリー映画祭であるオン・ヴ・モン(=嘘つき)ドキュメンタリー映画祭で、日本映画初の最高賞を授賞しました。
受賞を記念し、両名が登壇するトークイベントが6月25日(土)にシモキタエキマエシネマK2にて開催。今回はそのイベントレポートを芸人ライターのビスケッティ・岩橋淳がお届けします。

「全ての真実を語りますが全部嘘です」

出典: FANY マガジン
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今作は、茨城県つくばみらい市にあるロケ施設「ワープステーション江戸」を舞台に、ドラマ映画に出演するエキストラたちに密着。その撮影中に様々な事件が起き、まさかの展開を迎えるドキュメンタリー映画……という設定のフェイク・ドキュメンタリー映画です。
登壇した後藤は「この映画は2年前に公開していて、レンタルでも見ることができる。それなのにこんな暑い日にわざわざここに足を運んだ『もの好き』の皆様を讃えるべきだ」と来場者を賞賛。
そして「なんでも聞いてください。映画に関する裏話など真実を全て語ります」と言った後に「全部嘘です」と語り会場は笑いに包まれました。

撮影現場では本気で怒っている人たちも…

出典: FANY マガジン
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今作を拝見して感じたのは、フェイクといえども圧倒的なリアル感でした。
今回の撮影に際し村橋監督は、主演の萩野谷幸三を、今作の主演だと半分以上の方に伝えていなかったとのこと。
「知らない方は普通にドラマの撮影だと思ってる人達もいて。隠し撮りみたいな感覚で撮影していました。すると、周りの状況を知らないスタッフさんや他のエキストラさんがだんだんイライラしてきて」と周りの方々から騙していく手法での撮影をしていました。
その話を聞いたときに、このリアル感を醸し出しているのはこの撮影方法にあったのかと非常に感動しました。
そしておふたりは「ここ(最前列の席)に座ってオーディオコメンタリーみたいにして観たいね。この俳優さんがあの時ね! みたいに解説しながら。公開された時はコロナ禍の最中だったので本当はその時にこういうトークイベントをやりたかった」と今回のイベントが開催されたことを心より喜んでいました。

嘘で笑っていられることが1番の幸せ

出典: FANY マガジン
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トークイベントは終始笑いと、映画の裏話が満載でした。
最後に後藤は「嘘で笑っていられるということが1番の幸せな気がしますので、こういう映画を作りました。皆様の元気の糧になればと思っています」と来場者に想いを伝えました。
村橋監督は「色々なものの寛容さが失われてきている気がするのですが、今回寛容な気持ちで笑っていただいた皆様に、ぜひこの作品を広めていただけたらと思います」とコメント。盛大な拍手でイベントは終了しました。

筆者もイベント前に映画を観たのですが、嘘だと分かっていても、作中に溢れる『圧倒的なリアル感』でどんどん引き込まれていきました。作品に出演する豪華キャストも見どころです。どこまでが演技でどこまでが本当なのか。もう1度見返したくなるような最高のエンタテインメント映画だと思います。

本作は6月24日(金)から6月30日(木)まで、シモキタエキマエシネマK2にて上映されています。

映画館で世界の頂点を受賞した『嘘』を体感してみてはいかがでしょうか?

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