なかんだかり、あはごん…「細かすぎて~」で話題の新喜劇ユニットが沖縄高校野球あるある“誕生秘話”を語る

年末恒例の「ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ」(フジテレビ系、12月17日放送)で、「聞いたことのない名前が出てくる沖縄の高校野球」というネタで爆笑をさらった吉本新喜劇のユニット「花月高校野球部」。年明けの1月に初の単独公演も控えたメンバーの4人(おやどまり、清水啓之、前田まみ、高関優)に、その意気込みや「細かすぎて」での収録ウラ話を聞きました!

出典: FANY マガジン
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「花月高校野球部」は、高校野球の“あるあるネタ”がウリで、8月に開催された「寛平GM杯ネタバトル」で優勝した注目のユニットです。前田のウグイス嬢風ナレーションに乗せて、おやどまりと高関が演じる“あるある”に、清水がとぼけたツッコミを入れるスタイルで、11月にあった間寛平・吉本新喜劇ゼネラルマネージャー(GM)の月例会見でも、大爆笑となりました。2023年1月15日(日)には、大阪なんばのイエスシアター(吉本新喜劇セカンドシアター)で単独公演「コメディ花月高校野球部」の開催が決まっています。

寛平GMも4人の成功に大喜び

――「細かすぎて」に出演した感想を聞かせてください。

おやどまり ずっと出たかったネタ番組だったので夢みたいでした。ネタを3本やらせてもらえたんですが、1本目のネタは、おやどまり、高関、まみさんの3人で、2本目のネタから清水さんが参加、3本目から多和田(上人)さんが参加するネタを用意していたので、どうにか1本目でウケて、2本目、3本目に繋げないと……と必死でした。

出典: FANY マガジン
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高関 2本目、3本目につなげないと、清水さんも多和田さんも出演できなくなってしまうので。

清水 (ネタが終わって)床が落ちる瞬間がいちばん緊張したんですけど、思った以上に高くてびっくりしましたね。

前田 寛平さんも、「寛平GM杯ネタバトル」で生まれたコント集団が全国ネットのテレビ番組に出たので、「セカンドシアターを作った意味があった!」とすごく喜んでくださいました。

――番組に出演しようと思ったきっかけは?

おやどまり 僕が数年前からひとりで野球モノマネをやっていたんですけど、それがぜんぜんウケなかったんです。でも、「チームならいけるかな?」と思ってまず高関くんに声をかけました。

高関 それが4人のユニットになって、「寛平GMネタバトル」で「野球あるある」とコントをやらせてもらったんです。そのときに「野球あるある、いけるんちゃうかな?」と手応えを感じて、おやどまりさんに「『細かすぎて』に出てみます?」と持ちかけました。最初は2人で出ようとしていたんですけど、ギリギリで「やっぱり、まみさんも誘ってみよう」となりまして。まみさんの声で、沖縄の変わった名字をアナウンスしてもらったらおもしろいんじゃないか、と。

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おやどまり 番組オーディションの1次審査で、「ピッチャー、比嘉くんに代わりまして、仲村渠(なかんだかり)くん」がめちゃウケたんです。スタッフさんに「そもそも沖縄の人はいるの?」と聞かれたので、僕が沖縄出身で、名字が「親泊(おやどまり)」と伝えたら、そこでまたバーンとウケて。「2次審査までに人数を増やしたバージョンも考えてきてほしい」と言われて、清水さんにも入ってもらいました。

マニアックな名前が高校野球ファンに大ウケ

――「花月高校野球部」の正式メンバーは?

高関 基本的には、おやどまりさん、清水さん、まみさん、僕の4人で、多和田さんは秘密兵器みたいな感じです。

清水 僕も野球が好きなので、声をかけてもらえたのはありがたかったですね。新喜劇は野球好きが多いんですけど、おやどまりは野球にめちゃくちゃ詳しくて、劇場の合間に楽屋で僕や川畑(泰史)さん、中條(健一)さん、今別府(直之)さんを相手に野球クイズを出してくれるんですよ。それがめちゃくちゃ難しいんです。

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前田 私は、ナレーションや声のお仕事を精力的にやっていきたいと思っていたところで、NGK(なんばグランド花月)の場内アナウンスはしているものの、なかなか声の仕事につながらなかったから、これがいいきっかけになればいいなと思います。でも、「阿波根(あはごん)くん」とか難しい名字が多いし、ほかにも「与那覇(よなは)ジェームス光くん」や「運天(うんてん)ジョン・クレイトンくん」と、カタカナが入った名前もあって。私がかんだら終わりなので大変です。

おやどまり 「聞いたことのない名前が出てくる沖縄の高校野球」は、99%がまみさんのカロリーです(笑)。

高関 僕らはピッチングフォームとかして、ただ動いてるだけですからね。

――ゲスト審査員だった(沖縄出身の)満島ひかりさんがすごく喜んでいましたね。

おやどまり 運がよかったです。想定していたのは「聞いたことない名字!」というリアクションだったんですけど、「います、います!」って(笑)。

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――ネタはおやどまりさんが考えているんですか?

おやどまり はい。僕も名字が変わってますが、友だちにも「仲村渠(なかんだかり)」とか変わった名字はたくさんいました。「運天(うんてん)ジョン・クレイトン」さんは本当に沖縄出身のプロ野球選手の方で、Twitterでトレンド入りしたんです。野球ファンの方に反響が大きかったのはうれしかったです。多和田さんにやってもらった「阿波根(あはごん)くん」も、甲子園に出場した中部商業高校の選手にいました。

高関 高校野球マニアの方は「懐かしい!」と喜んでくださったみたいです。東恩納(ひがしおんな)くんも、沖縄尚学のいまのエースだったかな。

おやどまり ちゃらんぽらん冨好さんからもお電話をいただいて、「ナイスチョイス!」と褒めていただけました。「懐かしい選手から最新の選手まで網羅しているぞ!」と、高校野球ファンの方々がすごくザワついてくれたのも、結果オーライです(笑)。

清水 こういう高校野球クイズが楽屋で繰り広げられるんですよ(笑)。難しいですよね。

前田 ほかにも兄弟シリーズや、「親泊(おやどまり)、中泊(なかどまり)、前泊(まえどまり)」の“泊シリーズ”もあります。

出典: FANY マガジン
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「2分のコントが書けるなら、60分の芝居も書ける」!?

――まだ出していないネタは単独公演「コメディ花月高校野球部」で披露するんですか?

おやどまり 出しどころを考えながら……ですね。基本的には、高校球児がテーマの新喜劇です。8月の「寛平GM杯ネタバトル」で優勝した日の夜に寛平師匠から電話がかかってきて、「2分のコントが書けるなら、60分のお芝居も書けるから書きなさい」と言われたんですけど、色んな方に相談した結果、ぜったい1人ではムリや……と痛感して、一応、僕があらすじを書き進めながら、作家さんやメンバーにみてもらいながら最終的に仕上げていってます。原案が僕で、ほんまに野球に詳しいのは高関なので内容をチェックしてもらい、清水さんにおもしろいかどうかをチェックしてもらって、まみさんにアナウンスの内容を伝えて……という感じでしょうか。

――チームプレイですね。仕上がりが楽しみです。

おやどまり そうですね。「寛平GM杯ネタバトル」で最初にやった野球あるあるや、「細かすぎて」でやったネタも出したいです。まだ出演者は発表になっていませんが、いろんな方に協力していただけることになったので、メンバーを見たらワクワクするんじゃないかと思います。あと……ちょっと予算の関係で、高校球児がテーマですが舞台セットが旅館の舞台になっていまして(笑)。学校やグラウンドじゃないので、「あれ?」と思うかもしれません。旅館を舞台に野球部のお話が繰り広げられるので、そこも楽しんでもらえたらいいなと思います。

高関 せっかくなら満席のお客さんの前でやりたいですね。僕はまだほんまに知名度もないし、ファンも皆無ですが、「花月高校野球部」で僕を知ってもらって、3人くらいファンが増えたらうれしいです(笑)。

出典: FANY マガジン
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清水 野球を知らない方でも楽しめる新喜劇やと思いますし、野球を知ってる人もおもしろいと思ってもらえるお芝居になっているので、ぜひ楽しんでもらいたいです。実は、新喜劇って意外と野球キャラがいてないんですよ。だから、こういう野球も新喜劇に盛り込んでいけるんだぞというのをアピールできる場でもあると思うので、そこも意識しながらがんばりたいです。

前田 私は「細かすぎて」が初の全国ネット出演だったんですけども、その後の反響が大きくて、SNSのフォロワーが80人くらい増えました。それに今回は、「細かすぎて」に新喜劇から16人も出演していたので、新喜劇ってすごいぞ、がんばってるぞというところを見てもらえたと思います。「細かすぎて」だけではなく、こんな新喜劇もやってるんやというのを見ていただきたいですね。

公演概要

『コメディ花月高校野球部』
日程:2023年1月15日(日) 開場18:40 開演19:00
会場:イエスシアター(吉本新喜劇セカンドシアター)
出演:出演者:おやどまり、清水啓之、前田まみ、高関優 ほか
チケット:前売2000円

FANYチケット(会場)はこちらから。