コント日本一を決める『キングオブコント2022』(TBS系)が、10月8日(土)に放送されます。厳しい予選を勝ち抜き、ファイナリストになったのは10組。今回は、2007年結成で初めて決勝の切符をもぎとったや団(ロングサイズ伊藤、本間キッド、中嶋享)のインタビューをお届けします。
今年もダウンタウンがMCを務める『お笑いの日』内でフィナーレを飾る同大会。決勝に勝ち上がったのは、いぬ/かが屋/クロコップ/コットン/最高の人間/ニッポンの社長/ネルソンズ/ビスケットブラザーズ/や団/ロングコートダディ(※50音順)の面々です。
果たして、最後に栄冠を勝ち取るのはいったい誰なのか――ファイナリストたちの熱い思いを連続インタビューでお届けします。
“自分たちの魅力”を発揮して決勝へ
ーー初の決勝進出です。お気持ちを聞かせてください。
本間 (2008年の)第1回目からエントリーしていて、7回目の準決勝でやっと決勝に進むことができました。過去6回、準決勝終わりは毎回大ゲンカしてたんで。
中嶋 本間さんとロングさんが喧嘩するからね(笑)。
伊藤 熱くなっちゃって「俺がツッコミやったほうがいいよ」とか「ネタ書くのおせーんだよ!」とか言っちゃうんですよね。
本間 その喧嘩がないっていうのが一番嬉しいです。
伊藤 落ちたら(トリオ内の)空気悪いんですよ……。
中嶋 1年間ここにかけている分、落ちた時は辛いというか。
ーーこれまでとの違いやバージョンアップしたところを教えてください。
本間 ネタの方向性を明確にしました。15年もやって、今さら遅いんですけど、何をやれば自分の魅力が出るのかがやっと分かりはじめたというか。
中嶋 今年はひとつのネタをブラッシュアップさせまくったかな。
本間 それはありますね。僕らの中でいいと思うネタを“まだ変えられる”と、どんどんよくしていきました。
中嶋 他事務所の人を呼び寄せてアドバイスをもらったりもして。
伊藤 (変わった点は)僕は“姿勢”だと思っているんですよ。普段の生活、人としての在り方がよくなったのかなと。(伊藤自身が)「生活態度が悪い」って言われてたじゃん?
中嶋 (生活態度)悪いもんな〜。
本間 なんで決勝いけないんだって悩みすぎて、近所の氏神様の神社に21日連続で必ず行くみたいなこともやりました。僕、邪気を吸いとる体質らしくて、1人で活動していたら邪気を吸い込みすぎて死んでいるらしいんですよ。でも神様に好かれている伊藤と組んでいるからギリギリ生きているらしくて。「解散したら死にます」と言われました。
その邪気をとってから大会に行きましょうという話になって、いろんなことやりましたね。日本酒の風呂に入れって言われたんですけど、うちは浴槽がないので、日本酒とシャワーを体にぶっかけるとか、いろいろやりました。
ーー予選での手応えはありましたか?
中嶋 僕ら準々決勝は毎年いい感じなんですけど、準決勝になった途端にそっぽむかれることが多くて。今年は手応えがあったのでよかったです。
本間 一生準決勝でウケないんじゃないかと思ってたら、近年ウケるようになってきて、頭の中で「準決勝でウケたい」というのが「決勝にいきたい」「優勝したい」とどんどん欲が出てきました。
伊藤 以前は赤坂BLITZが準決勝の舞台だったんですけど、今年は違ったんだよね。俺ら6回赤坂BLITZで落ちて、路地裏で6回喧嘩して……。だから、赤坂の路地裏があまり好きじゃない(笑)。今回、(準決勝の会場が)新宿だったんで気持ち新たにやれました。
赤坂の路地裏で喧嘩したあの日を超えて
ーーSMA(ソニー・ミュージックアーティスツ)所属のや団さん。賞レースに強い事務所のイメージがありますが、なぜだと思いますか?
本間 賞レースに対する姿勢というか。全員がそこにかけているからじゃないですかね。先輩に『キングオブコント』王者のバイきんぐさん、『R-1ぐらんぷり』王者のハリウッドザコシショウさん、アキラ100%さん、『M-1グランプリ』王者の錦鯉さんがいて……というのがあるので、“売れるためにはまず賞レース”という意識になっている。だからソニーは賞レースに強いんだと思います。
中嶋 先輩たちがネタのアドバイスをしてくれるのが大きくて。元ファイナリストのロビンフットさんが準々決勝で負けて悔しいのに、僕らのためにアドバイスしてくれたんです。とてもありがたいですね。
本間 SMAの劇場『BeachV(びーちぶ)』は、ライブやってないとき稽古で勝手に使っていいんですけど、空いている時間に先輩のキャプテン渡辺さんとか野田ちゃんさんとか、みんな来てくれる。だから先輩たちが(賞レースの決勝などに)いったときは逆に“僕らで力になるなら”とアドバイスさせていただいたこともあります。お互い“せっかくならいってくれ”と思いあっているのも、ソニーが賞レースに強い理由だと思います。
ーーファイナリストやチャンピオンになるとメディアにも出ると思います。出てみたい番組、会いたい人は?
中嶋 僕はラーメンを年間で600杯くらい食べているので、ラーメン関係の仕事をしたいです。
本間 僕はプロレスや格闘技が好きなので、そういった番組に出たいですね。あと、元アーティスティックスイミング選手の青木愛さんに会いたいです。すごい好きです!
伊藤 笑いのスターたちに会いたいです。チャンス大城さんとか……。
中嶋 会えるよ(笑)!
伊藤 ダウンタウンさん、爆笑問題さんはお会いしたことあるんですけど、しっかり絡んでいない。番組やラジオに出させていただきたいです。
ーー決勝進出した際にどなたかに報告されましたか?
本間 家族、お世話になった先輩、ネタを見てくれた方に感謝の気持ちがあるので、LINEしました。ハリウッドザコシショウさんに『決勝いくことができました』とメッセージを送ったら『残念です』って返事がきて(笑)。
中嶋 シショウはイジりたいんだよね(笑)。
本間 苦しんでいる姿を見たいらしく。『お前が一番輝くのは「悔しいです」と言っている姿だ』って(笑)。
中嶋 僕はラーメン店『きら星』の店主・星野さんにはすぐにLINEしました。
本間 彼はほぼラーメン屋なんですよ。
伊藤 単独ライブやったときも多くのラーメン関係者がきたからね。
ーー決勝の意気込みをお願いします。
本間 もちろん優勝したいです。3人とも結婚もしてなけりゃ彼女もいないので「孤独死だな」と思っていたんですけど、決勝いって優勝したら、もしかしたら結婚できるかもしれない、と希望が出てきました。優勝して結婚して幸せをつかみたいです。今まで幸せじゃなかったんで(笑)。
伊藤 いやでもガチだよな。結婚したいと言っても何もアピールポイントないから。婚活に利用したいですね。
中嶋 普通の幸せをつかみたい! (SNSの)DMきたら全部返したいです。
※本記事は、決勝発表直後に収録した『ザ・ベストワン』の写真も掲載しています。