いぬ、悲鳴と戦った不撓不屈のコント師…彼女への想いが溢れ涙「幸せにしたい」【キングオブコント直前①】

コント日本一を決める『キングオブコント2022』(TBS系)が、10月8日(土)に放送されます。厳しい予選を勝ち抜き、ファイナリストになったのは10組。今回は、苦渋をなめてきた芸歴13年目のコント師・いぬ(有馬徹、太田隆司)の決勝直前インタビューをお届けします。​​

出典: FANY マガジン
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今年もダウンタウンがMCを務める『お笑いの日』内でフィナーレを飾る同大会。決勝に勝ち上がったのは、いぬ/かが屋/クロコップ/コットン/最高の人間/ニッポンの社長/ネルソンズ/ビスケットブラザーズ/や団/ロングコートダディ(※50音順)の面々です。

果たして、最後に栄冠を勝ち取るのはいったい誰なのか――ファイナリストたちの熱い思いを連続インタビューでお届けします。

スベっていることに飽きた

――初の決勝進出です。お気持ちを聞かせてください。

有馬 めちゃくちゃ嬉しいです。

太田 いまだに信じられないです。決勝にいける人生だと思っていなかったんで……。

ーー準決勝を終えて自信はありましたか?

有馬 新宿文化センター大ホールの1800人キャパで、みんなものすごくウケていましたし、自分たちが(決勝に)いった感覚がなかったです。マジで分からなかったです。

ーー同期のニューヨークさんがおふたりを応援していて「いぬが一番努力している」とおっしゃっていました。決勝に向けて一番努力したことは?

有馬 ニューヨークは努力と言ってくれていますが、僕らめちゃくちゃ効率の悪いネタ合わせをしていたんですよ。

太田 ファミレスで10時間ネタ合わせをしたあと、1人が帰って仮眠とって4時間後にきて、また1人が交代で帰って4時間仮眠をとって、今度は2人で5時間くらいネタ合わせをする……という変なスケジュールでやっていましたね。

有馬 今回、努力したのはプライベートも楽しくインプットしつつネタを作ることです。まだちょっと効率悪いですけど(笑)。

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ーーこれまでの戦い方と変えたところはありますか?

有馬 いままでは自分たちの好きなことをぶつけていましたが、今年からはお客さんを笑わせる方向に切り替えました。どちらかというと、いままでは悲鳴が多かったんですよ。悲鳴が起これば起こるほど袖の芸人は笑うので、そっち(芸人)に向けている感はありましたね。

太田 自分らのいいところ=悲鳴を残して、お客さんも笑わせるという“いいとこどり”です。

ーーその考えに至ったきっかけは?

有馬 単純にスベッていることに飽きました(笑)。

太田 昨年、準々決勝で落ちてからやり方を変えようと話をしました。毎月新ネタライブをやって試しながら固めていった感じです。

コントに純愛の要素を加えて進化

ーー自分たちの魅力をあげるとしたらどんなところですか?

有馬 僕らのネタってエグみやバイオレンスの要素があるものが多い。ただ、下ネタっぽいことをやろうとしても、それは純愛だという見せ方をしています。お客さんをうまく騙しているというか……。

太田 ハーブを付け足したみたいな(笑)。いい感じに見せているだけで、中身は(昔と)変わっていないかもしれないです。

有馬 “なるべくハッピーエンドにしよう”と意識しただけで、お客さんの反応も変わりましたね。僕らのコントを見て「感動して泣いてしまった」という声も聞こえるようになりました。

ーーファイナリストの中でライバルは?

太田 同じ劇場メンバーのコットンです。この前、渋谷を歩いていたら、ざっくり胸のあいた服を着た女性に「ライブ見ました」と声をかけていただいたんですが、その人が「きょんが好き」と言っていたので……負けたくないです!​​

ーー決勝に出たあと、期待することは?

太田 女優さんにも「いぬが好き」と言ってもらえるようになりたいです。

有馬 僕らの先輩のすゑひろがりずさんってまったく人気がなかったんですが、いまでは魔法がかかったかのように「かわいい」と言われるようになっているじゃないですか。そんなふうになりたいです。

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ーー決勝後、出てみたい番組はありますか?

有馬 テレビコントができる番組に出てみたいです。『キングオブコントの会』に出られたら最高ですね。

太田 僕は『SASUKE』に出てみたいです。

ーー(笑)。

太田 子どもの頃からの夢ですから! じつは明日、オーディションがあるので「(オーディションでは)決勝に出ます!」と言います。使えるものを使ってアピールしたいですね。

ーーいま、一番決勝進出を伝えたい人は?

有馬 僕は親ですね。

太田 僕は彼女のしょうこに伝えたいです。

ーーでは、しょうこさんに愛の一言をお願いします!

太田 もともと同期の芸人で、13年間売れない僕を支えてくれて……本当にすみません……泣けてきました(急に涙ぐむ太田)。

(次のインタビューを控えていたネルソンズ含め一同爆笑)

太田 こんな僕を好きでいてくれて、本当にありがたいです。幸せにしたいです!


※本記事は、決勝発表直後に収録した『ザ・ベストワン』の内容も含まれています。

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