M-1王者に輝いたたくろうが喜び爆発! 結果が出なかった時期は「必要な7年やったかな」

今年の『M-1グランプリ2025』(ABCテレビ・朝日テレビ系)決勝が12月21日(日)に開催され、初めて決勝に進出した、たくろう(赤木裕、きむらバンド)が王者になりました! 昨年を上回る史上最多、1万1521組の頂点に立った2人は優勝記者会見に臨み、掛け合いでボケつつ喜びを爆発させました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

2本目をどのネタにするか…意外な勝因が発覚!?

「僕らは(決勝の)1本目のネタで、ほぼ(決勝まで)来たんです。2回戦は別のネタをしたんですけど、3回戦、準々決勝、準決勝とずっとやってきたので、1本目のネタに関しては楽しくやれそうな自信がありました。2本目はどうなんだろうと思いましたけど、映像をさっき見たらめちゃくちゃ笑っていただいていたので改めてほっとしました」

悲願の優勝で終わった今回の大会を、きむらがこう振り返ると、赤木は「なんでしたっけ? 質問」と聞き返しながらこう語ります。

「2本目どうするかという話を、同期の翠星チークダンスの木佐に相談したんです。『11月にできたネタをしようと思ってんねん』って言ったら、『いや、絶対、過去にやったちゃんと強い実績のあるネタをしたほうがいいよ』って言われて……」

これを聞いた、きむらは「あぶなっ!」と驚きの表情。「よかった。僕は絶対、(2本目にやった)ビバリーヒルズのネタのほうがいいって(言ってた)。木佐よりも俺を信じてくれたってことね?」というきむらに、赤木が「はい。木佐を信じなかった」と言い切ると、きむらが「これが我々の勝因かもしれません」とまとめて笑いを誘いました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

今回の大会のファイナリストは、たくろうのほか、ヤーレンズ(楢原真樹、出井隼之介)、めぞん(吉野おいなり君、原一刻)、エバース(佐々木隆史、町田和樹)、真空ジェシカ(ガク、川北茂澄)、ヨネダ2000(誠、愛)、ドンデコルテ(小橋共作、渡辺銀次)、豪快キャプテン(ベーやん、山下ギャンブルゴリラ)、ママタルト(大鶴肥満、檜原洋平)の9組に加え、当日15:00から行われた敗者復活戦を勝ち抜いたカナメストーン(山口誠、零士)。

決勝戦のMCは例年と同じく、今田耕司と上戸彩が担当し、審査員は海原ともこ(海原やすよ・ともこ)、哲夫(笑い飯)、博多大吉(博多華丸・大吉)、塙宣之(ナイツ)、礼二(中川家)、柴田英嗣(アンタッチャブル)、山内健司(かまいたち)、そして新たに加わった駒場孝(ミルクボーイ)、後藤輝基(フットボールアワー)の計9人が務めました。

出番順は例年同様、絵神籤(えみくじ)を引いて決定。柔道家の阿部詩選手、車いすテニスプレイヤーの小田凱人選手、大相撲の横綱・豊昇龍関が引きました。ファーストラウンドの得点は出番順に下記の通り。

【1】ヤーレンズ・・・・・843点
【2】めぞん・・・・・・・820点
【3】カナメストーン・・・830点
【4】エバース・・・・・・870点
【5】真空ジェシカ・・・・844点
【6】ヨネダ2000・・・・・826点
【7】たくろう・・・・・・861点
【8】ドンデコルテ・・・・845点
【9】豪快キャプテン・・・839点
【10】ママタルト・・・ ・823点

この結果、上位からドンデコルテ、エバース、たくろうという吉本興業勢3組が最終決戦へ進み、セカンドラウンドで審査員票9票のうち8票を獲得したたくろうが、栄冠を手にしました。

優勝が告げられた瞬間、笑顔で軽くハグした2人は、特殊効果の音にびっくりしてのけぞりながら喜びを爆発させました。気持ちを聞かれた赤木は「いやぁ、でかいっすね。すごい」と、自身に起きたことがまだ信じられない様子。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

きむらから「なにくらい嬉しいか、例えいいですか?」と振られた赤木が、少し悩んで「初めてのウォシュレットがちょうどくらいやったとき」と絞り出すと、MCの今田から「(王者)剥奪です!」とぶった切られてさっそく盛り上がる場面もありました。

赤木「現実味がなさすぎて…」

終了直後の『有働TIMES』(テレビ朝日)に生出演後、会見場に現れたたくろうの2人は拍手で迎えられました。きむらは「王者と呼ばれることが、しっくりときてないです。ただ、終わった瞬間は嬉しさのキャパを超えて、しんどくなるくらい嬉しかったですね」とコメント。

赤木は「現実味がなさすぎて、有働(由美子)さんがホログラムに見えて、トレンディエンジェルの斎藤(司)さんだけはくっきりと見えるという状態でした」と独特の表現で嬉しさを表現します。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

赤木はこの日、披露したネタについて次のように話します。

「とにかく笑ってもらえるネタをしようと。カッコいいボケとかカッコいい構成、エッジの効いたのとかやりたかったんですけど、できないと長年の感覚でわかったから。それやったらと、むっちゃウケるものを2本出したことがこういう結果になった」

たくろうの2人は、2018年大会で準決勝まで進んだものの、その後、6大会は準々決勝の壁を破れない時期が続きました。今回の大会に向けた気持ちを、赤城がこう振り返ります。

「だいぶ長い間、準決勝にも行けない時間が続いたので、ある程度の諦めというか、『厳しいぞ、この芸人人生』って思うことがありましたけど、今回はたまたま決勝へ行けた」

一方、きむらは、M-1で結果が出なかった時期の心境をこう語ります。

「ずっとお客さんの前で漫才をする人生は続く。大阪のよしもと漫才劇場(マンゲキ)で寄席の出番をたくさんいただいていますし、劇場は主な活動場所なので、来てくれた人にとにかく笑っていただくという開き直りはあったかもしれません」

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

そして、きむらは「優勝させていただいたからこそ言えることですけど」と前置きしながら、「(今回の大会まで)必要な7年やったかなと思います」としみじみと語りました。

「その間に自分にとって大事なことを見つめ直したりできたので、ある程度いる時間やった。まわりの芸人も僕らの苦労を感じていて応援ムードだったと思う。それが励みになるというか……」

赤木も「7年……長い……」と漏らしながら、こう振り返りました。

「2018年の準決勝に行った年にバイトを辞められたんですけど、ゆるやかに下っていって……。僕はバイドをすぐクビになるので、それがイヤで。絶対にバイトをしない! という思いで頑張れたのかなと」

東京進出は「いま行かなきゃいつ行くんだ」!?

たくろうは、マンゲキを拠点としています。きむらは大阪で活動するメリットについて、「観光のひとつにお笑いが入っている街なので、老若男女、いろんな世代の方が来ていただける環境で漫才をやれる。僕らを知らない人でもフラットに見ていただけるので、その場をずっと提供していただける漫才劇場は、ネタを磨くのに最適な場所です」とコメント。

赤木は「(マンゲキは)同世代で切磋琢磨してる人たちの集まりなんで。しんどいな、キツイなというときもありましたけど、同じように苦労してる人がいる環境があるから辞めずに済んだところはあります」と、仲間という存在の大きさを実感している様子。

優勝したことで、活動拠点を東京に移すかどうかにも注目が集まります。赤木は「いま行かなきゃいつ行くんだ」と言いますが、きむらは「同期のドーナツ・ピーナツのピーナツが寂しいから行かんといてくれと言っていたので、あいつの意見を聞くか聞かないかのジャッジが必要かな」とのこと。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

昨年準優勝で4月に東京進出したバッテリィズ(エース、寺家)はきむらと同期だけに、「寺家は日本一早く、『たくろうが決勝行くんちゃうか』と言ってくれた奴なので、たっぷりをアドバイスをもらおうと思います」と語りました。

関連記事

関連ライブ配信

関連ライブ