4月16日(日)、那覇市の桜坂劇場ホールAで『「風が通り抜ける道」・・沖縄、すべての愛が存在する島』の上映と舞台挨拶が行われました。
沖縄本土復帰50年を記念して制作
この作品は沖縄本土復帰50年を記念して制作され、沖縄から上京し歌手の道を歩むもなかなか芽が出ない大城光が主人公。ある日父親の隆から誕生日のお祝いと共に癌を宣告されたという連絡が入ります。一方、光の地元・沖縄では陸上自衛隊を定年退団するも退職金を騙された隆の同級生・健太や、戦場カメラマンとして自由に生きるも帰国後に離婚届を出された上原など、様々な人の想いとストーリーが交錯していく、という内容になっています。
上映終了後、主演の比嘉梨乃や原めぐみ、SHINOBU、山田邦子、泉裕、天願綾子、田中壱征監督が登壇しました。
まず田中監督から「この映画は、北海道から沖縄まで愛いっぱいの風が吹けばいいなと思ってつくった映画です。芸能界も映画界もみんな大変な世の中だったけど、愛が吹く世の中になったらいいなという想いを込めました」と紹介があり、「沖縄の撮影が1番楽しかったです。沖縄の人に大変お世話になりました」と感謝の言葉が述べられます。
主演の比嘉は、最初に企画書とプロットを読んで号泣したと明かし、「役柄は自分と重なる部分がすごく多く、飛行機の搭乗口で、今から東京に行くという時に読んだので、全てが重なる感じだった」と作品を振り返りました。
偶然会ってそのままオファー
山田は田中監督と偶然ラジオ局で会い、そのまま出演オファーを受けたそうです。「初対面の監督さんでしたが、私の『生き抜く力』という本と同じような事を言っている人だと思った」と明かすと、続けて「可愛い梨乃ちゃんが出るなら絶対会いたいと思って、引き受けました」と話し観客を沸かせます。
天願が「(今作は)ちむぐくる(心に宿る深い思いや真心)が非常に表れた映画。これからこの映画が奇跡を起こすのだろうと思います」と話しだすと、原は「撮影の場所が、いつも通っているラジオスタジオだったのでびっくりした」、泉からも「(撮影の合間に)疲れて寝ていたら、田中監督に『泉さんが倒れているので迎えにきてください』との連絡があって、監督が急いで迎えに来たこともありました」など、キャストから撮影時のエピソードが次々と明かされます。
最後に田中監督が「7月16日に那覇のテンブスホールでプレミアム上映をします。渋谷でもやります。海外にも進出しながら、10月以降に一般公開できるよう進めています。来月カンヌ国際映画祭にも行きますので、(ノミネートはされていませんが)ぜひ皆さんフランスで会いましょう!」と締め、始終ほがらかな舞台挨拶となりました。
島ぜんぶでお~きな祭 第15回沖縄国際映画祭は2023年4月15日(土)、16日(日)の2日間、開催されました。
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「風が通り抜ける道」・・沖縄、すべての愛が存在する島
キャスト:比嘉梨乃、山田邦子、藤木勇人、SHINOBU、ケニー大倉、未來貴子、具志堅用高、大林素子、泉裕、桃原克博、天願綾子、三浦浩一、丈、Bro.KORN、いーどぅし、勝連康介、沖直末、上西雄大、塩谷瞬、ゆっきー、平川美香、原めぐみ、椎名まこ、大倉弘也、大木凡人、くまモン
監督:田中壱征
公開年:2023