4月15日(土)、「島ぜんぶでお~きな祭 第15回沖縄国際映画祭」期間中に、那覇市の桜坂劇場ホールAで『ザ・ローリング・ストーンズ ロックン・ロール・サーカス(4Kレストア版)』の特別上映と舞台挨拶が行われました。
28年間眠っていた幻の作品
この作品は、ザ・ローリング・ストーンズが「ロックンロールとサーカスの融合」を目指して、企画・製作・ホスト役を務めたライブが堪能できる音楽映画です。撮影は1968年ですが、1996年までの28年間、諸事情によって上映されることがなく幻と化していました。
上映前の舞台挨拶では、音楽や舞台など幅広いジャンルで活躍するプロデューサーの立川直樹と、ロックバンド「シャオロン・トゥ・ザ・スカイ」の當山貴史が登場し、本作品の魅力を解説しました。
立川は冒頭で「沖縄でこの映画を見たかったです。沖縄は常に音楽が鳴っている場所というイメージがあり、ザ・ローリング・ストーンズも常ににぎやか。一番にぎやかだった時代に作られた作品ということもあって、この地で上映したかったのです」と、作品と沖縄への思いを話しました。
映画の鑑賞中には、ミック・ジャガーとジョン・レノン、二人の偉大なスターがおちゃめにトークを繰り広げるシーンで場内から笑いが起こる一幕もありました。音楽界のスターたちの夢の競演が楽しめる本作に、来場した人たちも思う存分堪能できた様子でした。
上映後には立川と當山が再び登壇し、さらに深く作品について掘り下げたトークを展開。當山が「サーカスとロックンロールの融合が素敵な作品でしたが、この映画祭でもこの作品のようなことができたら素晴らしいと思いませんか」と問いかけると、立川も共鳴し「最初に三線(さんしん)奏者が出てきて盛り上げてくれたら楽しいでしょうね」と盛り上がりました。その後も二人は、日本の音楽業界の裏話などを展開し、貴重なトークを繰り広げました。
共通するのは「原色感」
立川は「ロックンロールには、決められた演奏をするだけではない、自然発生的に起こるスリルがある。この映画がすごいのは、そのスリルの中に、サーカスという要素を入れたことだと思います。そこには原色感を感じます。サーカスにもロックンロールにも原色感があるし、沖縄にも原色感があると思うんです」と話すと、その思いを聞いていた當山も「沖縄でも、いつかロックンロールサーカスをやりましょう!」と熱い思いを会場へ呼びかけた。
最後のフォトセッションでは「せっかくなのでお客さんと一緒に撮りたい」という立川の提案で、全員一緒に記念撮影が行われました。そしてそのままアットホームな雰囲気の中、舞台挨拶が幕を閉じました。
島ぜんぶでお~きな祭 第15回沖縄国際映画祭は2023年4月15日(土)、16日(日)の2日間、開催されています。
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ザ・ローリング・ストーンズ ロックン・ロール・サーカス(4Kレストア版)
キャスト:ザ・ローリング・ストーンズ、ザ・ダーティ・マック、ザ・フー、ジェスロ・タル、タジ・マハール、マリアンヌ・フェイスフル、オノ・ヨーコ、イヴリー・ギトリス
監督・作品データ
監督:マイケル・リンゼイ=ホッグ
公開年:1968年