大阪・関西万博「よしもとwaraii myraii館」の内部に展示され、あまりの意外性でSNSでも話題になった巨大アート作品「問いかけられるネギ」。万博終了後もこの貴重なアートを残すべく、引き取り手が公募されていましたが、このたび新たな所有者として“下仁田ネギ”で全国的に名高いネギの町、群馬県下仁田町への譲渡が決定しました! 10月6日(月)に譲渡セレモニーが開催され、今後の“活用法”などについて語られました。

町長からの「熱い手紙」が決め手に
「問いかけられるネギ」は現代アーティスト・MASARU OZAKI氏による巨大なアート作品。生命の力強さと未来への成長を象徴するものとして、国内外の来場者を魅了してきました。
セレモニーには下仁田町の岩崎正春町長、MASARU OZAKI氏、そして寄贈団体代表として吉本興業ホールディングスの泉正隆副社長が登壇。MCはアキナ(山名文和、秋山賢太)と、吉本興業所属のフリーアナウンサー松田和佳が務めました。

秋山が「問いかけられるネギ」を見たときの最初の印象は「デカッ!」だったとのこと。2人は「当たり前のものがデカくなるだけでおもしろい」「それが下仁田町に行くのは、いちばんいい」と盛り上げます。
泉副社長は、下仁田町への作品寄贈についてこう語りました。
「万博で育まれた体験と物語を、次の舞台に引き継ぎたいという思いがありました。(寄贈決定は)作品への理解、展示計画、そして町長からの熱い思いがあふれた手紙が決め手でした。この作品は、町の文化と重なりながら新しい笑顔を生み出すと確信しています。町おこしにつながることも、大いに期待しています」


11月の下仁田ねぎ祭りでお披露目!
続いてOZAKI氏がこの作品について説明。「なんでネギなんですか?」「なぜよしもとパビリオンに置こうと思ったんですか?」という質問が多くあったそうで、「その問いこそがアートの楽しみ方のひとつと思っています」とにこやかに話します。
そして、「ここから下仁田町に移ると、そこでまたなぜここにあるのか、と意味が変わってきます。そこの地域との接続、地域の人の思い、未来へつながる記憶として育っていってほしいですね」と思いを語りました。

そして、巨大ネギを譲渡されることになった下仁田町の岩崎町長が壇上へ。「ネギは単なる農産物ではなく、大地に根差した文化」だと力を込めると、こう続けます。
「下仁田町にあるのは、数百年前から変わらない山、川、星空と静寂という原風景です。それを守り続ける地域として、自負と希望を胸に、名乗りをあげました」

作品の今後については、まずは11月に開かれる下仁田ねぎ祭りでお披露目し、その後、役場庁舎や町民ホールで、多くの人に作品の息遣いを感じてもらうとのこと。そして「(最終的には)建設中の施設で正式展示します」と、町の新たなシンボルになることに期待をのぞかせました。